日本の政治が正論を言えない?理由

田村 耕太郎

7月9日8時から行った言論アリーナでの議論です。社会保障改革を切り口になぜ日本の政治が機能しないのか?について池田信夫さんと小黒一正さんと意見交換しました。

以下の二つが日本の政治家の能力を削いでいると私は思います。

1・日本の政界参入のコストの高さ
2・日本の政治家の忙しさ

多くの候補者が退路を断って多額のお金をかけて家族とともに政界に参入しようとします。誰もが落選が怖くなるわけです。実質力を持つ与党の政治家は永田町でも地元でも忙しすぎます。法律ではなく慣例というもので必要以上に国会に縛られ、次の選挙に備えて地元活動に精を出します。これでは高度に複雑化する日本の今の課題について勉強したりビジョンを作り上げたりする時間が取れません。

社会保障のように、

・国民の負担を求めないといけない=国民の耳に厳しいことを言わなければならない
・仕組みが複雑で理解するだけでも深い知識が必要

な問題は、日本の政治構造上最も本音で望ましい解決策を出して国民に説明するのが難しいものだと思います。

政治家の志や勇気は大切ですが、それに期待しすぎたり依存しすぎたりするのは現実的ではないと思います。そろそろ政治家の志や勇気に期待しない知恵を国民全体で考えてはどうでしょう?政治家がもっと勇気や志を発揮できる環境整備も含めて。どうでしょう?