米11月人員削減予定件数は減少も、ホリデー商戦明けに注意 --- 安田 佐和子

2014年12月05日 10:40

米11月チャレンジャー人員削減予定数は、前年同月比20.7%減の3万5940人だった。過去6ヵ月間で、4回目の減少に。年初来で2番目の高水準を示した前月の5万1183人からは、29.8%減少している。年初来の人員削減予定件数は、前年同期比5.8%減の45万531人。このまま減少トレンドをたどれば、1997年以来で最低を記録する見通しだ。

発表元であるチャレンジャー・アンド・クリスマスのジョン・チャレンジャー最高経営責任者(CEO)は、11月の結果を受け、「小売セクターは過去2ヵ月間で人員削減件数を9500件減少させたものの、今後は増加する見通し」と指摘。現状で雇用者はホリデー商戦に合わせ「季節労働者を増員させてきたが、年明けには削減させるだろう」と予想した。ただ「米雇用統計は金融危機以前の就労者数の増加をみせており、今後もこうした動向が続く」との見方も付け加えている。年末にかけ人員削減件数が増加する予想を示した前月から、悲観的な見方を後退させた。

年初来の人員削減件数、小売は引き続き2位。

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(出所:Challenger Gray & Christmas)

人員削減予定件数をセクター別でみると、1位は消費財で5158人、2位はヘルスケアで5124人、3位は産業財で4127人だった。10月の1位は小売で6874人、2位はコンピューターで6509人、3位は医薬品で5452人となる。

採用件数は1万1291人と、10月の14万7395人および9月の56万7705人から大幅に鈍化した。ホリデー商戦の臨時雇用が一巡したため。1位は金融で4620人となり、小売からトップの座を奪取した。2位は通信で2100人、3位は産業財で1370人だった。2ヵ月連続で1位だった小売は1200人と、4位に転落した。

——以上、11月は不穏な影が差した前月から一転しました。年末にかけ人員削減が増加するかは12月の見極めが必要である一方、ホリデー商戦の客足減少が気になります。

ホリデー商戦向けの臨時雇用は、以下の通り。
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(出所:Challenger, Gray, & Christmas)

小売セクターで季節労働者の削減が前倒しとなれば、再び増加に転じるリスクも念頭に入れて置きたい。年明けの人員削減増加は既定路線であり、11月の結果は嵐の前の静けさといったところかもしれませんね。


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2014年12月4日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった安田氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。

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