首都圏の交通インフラ縮小が示唆するこれからの国内不動産投資 --- 内藤 忍

2015年02月11日 10:30

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昨日の日経新聞に衝撃的な記事が掲載されていました。JP東日本が3月14日に実施するダイヤ改正で、首都圏郊外を走る列車本数を削減するというのです。図の太字の路線が削減対象ですが、見事に首都圏のドーナツ化した部分になっています。1都3県で削減する列車の走行キロ数は2700キロ。1987年のJR発足後最長距離です。列車の削減と言えば、これまでは東北などの地方ローカル線が中心だったが、首都圏の通勤路線にも同じような動きが起こってきました。


その背景にあるのは、言うまでもなく、人口減少と高齢化です。そして産業構造の変化による沿線企業の規模縮小や撤退も影響します。さらに高速道路との競争も要因と考えられます。

東京でも西部の多摩地区は、運転本数が削減されます。五日市線は、日中時間帯の20分間隔の運転が30分間隔に減らされます。現在の日中の五日市線の乗車率は10~30%ということですから、採算を考えれば削減は仕方ないと言えます。青梅線も立川発着の列車で、上下合わせて平日7本、土曜休日には19本減らされます。

埼玉県内では川越線の高麗川―川越間で日中の運転間隔を20分から30分に、千葉県でも成田エクスプレスを除き、特急列車は運転縮小。東京と佐原を1日2往復している「あやめ」が廃止され、館山行きの「さざなみ」は君津止まりにしたうえで、上下合わせ4本を減少。銚子行き「しおさい」、安房鴨川行き「わかしお」も上下合わせそれぞれ3本、2本減らされ、普通列車が減る路線も出てきました。

神奈川県でも東海道線の小田原―熱海間の日中が1時間に4本走っているのを、3本に。静岡県の伊東線も午前中の利用客の少ない時間帯に本数削減です。

このように首都圏でも交通インフラの維持が地域によって難しくなってきているのは、日本で人口が増加し、成長するエリアというのが東京23区の一部だけのように「例外化」していることを示しています。今回のような列車の本数削減によって、利便性が低下し、より利用者が少なくなっていく「逆スパイラル」が進む可能性があります。

JR東日本の今回の発表は、国内での不動産投資に大きな示唆を与えてくれます。東京以外の首都圏や、東京の西部などに不動産を持っていると、この「逆スパイラル」に巻き込まれるリスクがあるということです。

特に不動産投資をこれから始めようという初心者にとって、東京都心部以外の物件に投資するのは、基本的にやめた方が良いと思います。今週、都心のワンルームマンション投資をはじめた個人投資家とディナーをする「A氏の会」に参加しましたが、物件所有者は皆さん満足しているようでした。「都心・中古・ワンルーム」で手堅く資産運用するのは、日本のマクロな経済環境を考えれば、失敗しにくい手法です。

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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2015年2月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。


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