学校のいじめも国会前デモもストレス発散したいだけ --- 天野 貴昭

2015年10月29日 07:00

今回は延々と悲惨な報告が止まらない「学校でのいじめ問題」を、思い切って視点を変えて「いじめは学校に存在するコンテンツ」と規定した上で、皆さんと見識を深めて参りたいと思います。
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「ストレス解消」ディオニュソス祭
古代ギリシアには先日紹介した「高尚な感動の祭典」オリンピックの他にも、今で言う「ストレス解消」が主旨と思われる催しとして「ディオニュソス祭」という祭典がありました。

これは豊穣と酒の神ディオニュソス(バッカス)の祭りで、はじめは女性だけの祭事でしたが後に男性も参加するようになったと言われています。仮装した参加者がディオニュソスと心臓・男根をかたどったモニュメントを台車に乗せてねり歩き、豚の生首を切った血で清めた舞台で戯曲を講演し、深夜に森に集まって無礼講の中ぶどう酒を酌み交し、激しく歌い・踊りながら日々の生活で上手くいかない元凶として生贄の牛を八つ裂きにして殺し、その生肉を喰らいます。

毎度ながらこれを非難覚悟でざっくりまとめます。
「神事という“大義名分”のもと、街中総出でバカ騒ぎをしながら牛を残虐に殺してストレス解消する祭り」…という事です。

この祭りの様子は「喜劇」として扱われることが多いのですが、深夜の森で女性達が生きた牛を引き裂く様子が余りに凄惨で(そりゃそうだ(汗))この姿が後のサタン(悪魔)のモチーフになったといわれています。

このディオニュソス祭を現代社会で再現したコンテンツが幾つか思い浮かびます。まずは「居酒屋の飲んだくれオヤジ」です。彼らは夜ごと居酒屋にたむろい、大酒を呑みながら上司や社会の悪口を肴に宵のひと時を過ごします。

国会前のデモも現代版のディオニュソス祭と捉えています。飲酒こそありませんが激しいリズムに乗せて政権や政治家の非難を叫びます。

例えばsealdsの皆さんですが、(最近はやめましたが)結成当初は総理の辞任を訴え、その発言の論理性のなさを散々馬鹿にされていました。あれをディオニュソス祭だと捉えてみると、彼らは主張云々より「怒り」という感情を総理にぶつける事で表現しているのだと解釈できる訳です。僕としては彼らの訴えが政治的主張である以上、論理破綻に対して非難が殺到する事は至極当然だと思いますが、非難以上の罵詈雑言をあびせかけている皆さんに於かれましては「オレ達、『総理を叩く事で祭りが盛り上がっている連中』を叩く事で盛り上がる祭りをしてるぜ~」&「結構同じ穴のムジナだぜ~」という意識は胸に秘めた上でご参戦頂きたい、こう願う次第であります。

「いじめ」とは抑圧された子供のストレス解消コンテンツ
さて「居酒屋の呑んだくれ」・「国会前のデモ」・「デモを叩いてスカッとする祭り」こちらの参加者については「おぅ、オマエら頑張れよ」の一言でカタが付くから良いのですが、現代版ディオニュソス祭はこの他に「学校のいじめ」も当てはまるのではないかと懸念しています。

「いじめられっ子」とは校内に於ける「ディオニュソスの牛」であり、これを凄惨に痛めつける事によってコミュニティー内のストレスを発散している…

即ち、いくら水際でいじめの発生を食い止め続けても、その原因である「子供のストレス」に効果的な施策がないと何をやっても効果がないと考えています。だからといって学校活動のストレスを下げてもいじめの撲滅は叶わないとも思います、いじめる子供のストレスはむしろ学校外活動で蓄積されている可能性が高いからです。

従って、もし学校でのいじめ撲滅を目指すならば「いじめに変わる子供のストレス解消法を模索すること」こそが重要であり、徒に被害を調査摘発し続けても余り意味がないというのが僕の見解です。
※というか「20年以上国の施策として効果が出てない事を続けても、さほど効果は期待出来ない無いのでは?」というのが率直な気持ちです

「くだらないもの」に活路を導く
もし僕の仮説が正しければ、今いじめ撲滅に必要なことはいじめに変わる新たなディオニュソス祭、つまり「下品で」「馬鹿馬鹿しくて」「破壊性に富んだ」「全員参加型のイベント」を2~3ヶ月に1度程度の頻度で開催することだと思います。ハードロックやメタル系のライブ鑑賞、またクラブダンスの開催などは一考だと思われます。演奏者は高校生くらいになれば生徒からつのっても良いかもしれません。

「馬鹿馬鹿しい」「くだらない」
そういったご意見が出るのは当然だと思います。
何故なら僕はその「馬鹿馬鹿しさ」「くだらなさ」が社会に渇望している事こそ「いじめ」の元凶だと考えている訳ですから。。。

皆さんはどう考えますか?

天野貴昭
トータルトレーニング&コンディショニングラボ/エアグランド代表

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