シェアリングエコノミーが被災地を救う

2016年04月17日 06:00

どうも新田です。例の土曜未明の「余震」もとい「本震」の速報を、ヤフーニュースアプリの緊急メッセージで知った直後、テレビを付けたら、揺れまくる熊本のスタジオから机に踏ん張って現地の様子を伝えていましてね。そしたらヘルメット姿のベテラン女性アナウンサーに見覚えがあるような。。。

「ひょっとして」と思って、その局のサイトのアナウンサー紹介のページを見たら、大学時代の放送研究会で1年だけ一緒だった同期。熊本出身で卒業後に地元ローカル局に入社したと風の噂で聞いてはいたんですが、アナウンサー採用だったとも知らず、それでプロフィールを見たら、いまや二児の母親になっているとのこと。

途中、子育てで広報に配置転換の時期もあったそうですが、最近、現場復帰していた矢先の大震災。そんなエピソードなんか読んじゃったら、きっと子供達のことも気がかりだろうに、まさに体を張ってニュースを伝える彼女のプロ意識にウルっときてしまいまして、心の中で「頑張れ!」と叫んでいる自分がおりまして、特に親戚がいるわけでもない熊本に対して心の距離が縮まり、ネットメディアの運営を預かる立場として今後何かできないか考えているこの頃です。

Airbnbが被災者に部屋を無料提供

前置きが長くなってすみません。一応、アゴラは経済ネタを主要コンテンツとしているウェブメディアなので、その切り口で色々と興味深い動きがないか、それも日経新聞とは異なるコンテクストで検索・模索しているわけですが、やはりニューエコノミーをプッシュする媒体としてはシェアリングエコノミー絡みで、Airbnbさんのこの取り組みは、ああ、さすがだな、とお世辞抜きに感心した次第です。TBSより。

「民泊」のAirbnb、無料で熊本地震被災者に部屋紹介http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2751006.html

毎日新聞の記事もあるように、民泊サービスの被災者対応としては、2012年にNYを直撃した大型ハリケーン「サンディ」の折にあるわけですが、日本国内の規制緩和を求めてギリギリのところで戦い、とかく社会部系の記者さんたちから何かとケチを付けられてきたAirbnbとしては、まさに、このサービスの意義を知ってもらい、日本社会での理解を広げる好機にもなるかもしれません。

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社会問題解決にシェアリングエコノミーは向いている!?

そもそも、シェアリングエコノミーというのは、不在中の自宅なり、会社が休みの日の副業なり、個人が時間、空間、スキル等々で「有休資産」化しているリソースを社会的に活用しようという本質があるわけですから、社会問題の解決にも有用です。実際、ソウルなんかは「シェアリングシティ」なんてぶち上げ、独居老人対策にはシェアハウスに住んでもらうみたいな取り組みを、都市を挙げてやってみたいですし。

手持ちの資産、リソースを再活用するわけですから、財政逼迫のご時世に投入する税金を少しでも減らすことにもなります。東京の待機児童問題だって、民間「保母」さんによるオンデマンドのベビーシッターサービスが普及すれば、子供を預けられるし、保育園の施設やら土地やら作るコストも削減できるでしょう(まあ、あとは規制緩和と安全性の両立のさじ加減でしょうけど)。もちろん経費だけでなく時間もカットできるわけですから、まさに今回のような有事の際の緊急対応が要求される人道支援において、シェアリングエコノミー関連のサービスとの親和性は期待できます。

さらに、今日になって賃貸のアパマンショップグループが、無料貸し出しに踏み切ったことには驚きました。ネット上で「神対応」と賞賛されております。プレスリリースはこちら。

熊本地震に対する支援につきまして ~住居支援を行います~

今回の被害状況を踏まえ、人道的な見地に立ち、被害に遭われた被災者の方、救援・救護活動を行 う方々にアパマンショップグループとして住居支援を行います。 被害地域においてアパマンショップグループで管理している空室物件を救援が必要な方々に短期的 に無償提供致します。

アパマンはシェアリングサービスではありませんが、東日本大震災の折には踏み切らなかったとみられる(※同社の過去の広報ニュースで見当たらない)無償提供支援をここにきて始めたのは、やはり同じ不動産を取り扱う企業として、刺激を受けた側面があるのではないでしょうか。少なくとも事前にAirbnbの動きは報じられてましたら、参考にはしているはず。

いずれにせよ、シェアリングエコノミーがトラディショナルなエコノミーにも、被災地支援で刺激を与える効果が広がってくるなら、私たち消費者には望外の喜びであり、社会的メリットもあります。

ではでは。

<関連記事(個人ブログ)>

新田 哲史

アゴラ編集長/ソーシャルアナリスト
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新田 哲史
アゴラ編集長/株式会社ソーシャルラボ代表取締役社長/NPO法人ICPF 情報通信政策フォーラム理事

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