米6月消費者信頼感指数、8ヵ月ぶり高水準

2016年06月30日 06:00

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米6月消費者信頼感指数は98.0となり、市場予想の93.5を上回った。前月の92.4(92.6から下方修正)を超え、8ヵ月ぶり高水準。内訳をみると、見通し指数が84.5と前月の78.5を超え、5ヵ月ぶりの水準を回復。テーパリングの開始やウクライナ問題に揺れた2014年2月以来の低水準から上向いた。現況指数も118.3と前月の113.2を上回り、直近で最高を迎えた。6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で据え置きを決定したほか、利上げ示唆が下方修正され安心感を誘ったとみられる。

発表元であるカンファレンス・ボードのリン・フランコ経済指標ディレクターは、結果に対し「見通しがゆるやかに改善しており、景気悪化を見込んでいないと共に力強い成長を予想していないことが分かる」と指摘した。その上で「消費者は、短期的に慎重なる楽観姿勢にある」と結んだ。

消費者信頼感指数、リセッション前の平均値103.5を目指せるか。
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(作成:カンファレンス・ボードよりMy Big Apple NY)

今回は現状の労働市場に対し「職が豊富」から「職探しが困難」を引いたDIは、0.1だった。前月のゼロを含めれば、4ヵ月連続でゼロ以上となる。以下は、結果の詳細。

ビジネス環境については、「良い」が上昇し「悪い」が低下
「良い」26.9%→前月の26.1%から上昇、前年同月は26.1%
「悪い」17.7%→前月の21.4%から低下、前年同月は18.0%

労働市場については「豊富」が上昇し、「困難」が低下、DIは4ヵ月連続でプラスを示す
「職が豊富」23.4%→前月の24.5%から低下、前年同月は21.3%
「あまり職が豊富ではない」53.3%→前月の51.0%から上昇、前年同月は52.6%
「職探しが困難」23.3%→前月の24.5%から上昇、前年同月は26.1%

6ヵ月先のビジネス環境への見方は「良くなる」が上昇し「悪化する」が低下、ただ後者は1年前の水準を超えたままだ
「良くなる」16.8%→前月の15.0%から上昇、前年同月は17.9%
「悪化する」11.4%→前月の11.7%から低下、前年同月は10.2%

6ヵ月先の労働市場への見方は「増加」が上昇し「減少」が低下したが、「減少」が10ヵ月連続で「増加」を上回る
「雇用が増加する」14.2%→前月の12.5%から上昇、前年同月は17.1%
「雇用が減少する」17.9%→前月の18.2%から低下、前年同月は15.2%

6ヵ月先の所得への見方は「増加」が上昇、「減少」が低下
「増加する」18.2%→前月の16.5%から上昇、前年同月は17.6%
「減少する」11.5%→前月の12.6%から低下、前年同月は10.6%

購入見通しは、消費者信頼感指数の上昇に反し全てが低下した。6月FOMCで据え置きを決定したものの、住宅は4.8%と直近で最低に。自動車も12.3%と、前月の12.7%を下回る。主要機器は49.6%と、4ヵ月ぶりに50%を割り込んだ。

――米6月消費者信頼感指数は思いのほか好調で、下半期の個人消費に期待が掛かります・・・と言いたいところですが、いかんせんBREXIT直前の数字ですから今後下振れする懸念が残る。仮に2015年8月や年初の世界同時株安の嵐が再び吹き荒れた場合、Fedの据え置き安心感が払しょくされかねません。

▽米4月S&P/ケースシラー住宅価格指数、予想超えながら鈍化の兆しも

米4月S&P/ケースシラー住宅価格指数(季節調整前、20都市別)は前年同月比5.44%上昇の178.69となり、市場予想の5.41%を上回った。前月の5.48%に届かなかったとはいえ、5%台の伸びを維持。2年12ヵ月連続でプラス圏を保った一方、2013年2月以来の10%割れは保つ。季節調整済み・20都市別の前月比は0.45%の上昇と、市場予想の0.58%を下回った。前月の0.81%から鈍化したとはいえ、9ヵ月連続で上昇している。

前年比では、2−3月に続き20都市すべて上昇。1月の14都市から増加をたどる。トップはワシントン州シアトルで2.08%上昇。2位は前月にワースト3位だったイリノイ州シカゴで2.03%の上昇を示す。3位はミネソタ州ミネアポリスで1.94%上昇となり、そろって前月の圏外からのベスト3入りを果たした。最も伸びが低い都市はニューヨーク州NYで0.31%の上昇に終わった。ワースト2位はネバダ州ラスベガスで、0.61%の上昇に。3位はカリフォルニア州サンディエゴで0.76%だった。

発表元のS&P ダウ・ジョーンズ指数委員会のデビッド・ビルザー委員長は、結果を受け「低い失業率に加え低水準にある住宅ローン金利、消費者の経済見通しが支えとなっている」と振り返った。もっともBREXITの影響を意識し、「米大統領選と並ぶ不透明要因」と指摘。また季節調整済みの前月比では「3月に1都市が低下を確認したに過ぎなかったが、4月は3都市に増えた」とし、鈍化の兆しが見受けられるとの考えを示した。

(カバー写真:web4camguy/Flickr)


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2016年6月29日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった安田氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。

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