【映画評】GANTZ:O

2016年10月21日 06:00

高校生の加藤は、地下鉄で事件に巻き込まれ命を落とす。ところが次の瞬間、彼はマンションの一室にいた。加藤は、リーダーを失くしてしまった東京チームと共に、大阪へと転送され、火の手が上がる大阪の街で、命がけのサバイバルゲームに参加することになる。曲者揃いの大阪チームと遭遇した加藤は、妖怪型の星人軍団“百鬼夜行”と戦いを繰り広げることに。一人で待つ弟のために絶対に生還すると誓う加藤の前に、大ボスのぬらりひょんが現れる…。

死んだはずの人間たちと謎の星人との壮絶な死闘を描くSFアクション・コミックをフル3DCGアニメーション化した「GANTZ:O」。原作は奥浩哉によるコミックで、2011年には二宮和也と松山ケンイチで「GANTZ」「GANTZ PERFECT ANSWE」として実写映画化されている。本作は、原作の中でも人気が高いエピソードの「大阪篇」をベースに、人間VS妖怪軍団の壮絶なバトルを活写する。実写版シリーズのVFXを担当したデジタル・フロンティア手がけるフルCGのアニメーションは非常にクオリティーが高く、アクションシーンの迫力はかなりのものだ。グロテスクな描写も多いので、好き嫌いは分かれるところだが、もともとの原作のテイストがそうなので、原作ファンにはむしろ物足りないのかもしれない。

不満点があるとすれば、原作から大胆にキャラを削って人数が少なくなっているところだろうが、そこはわずか96分の作品にまとめた手腕の方を評価したい。実写よりもむしろアニメーションが効果的だと感じるのは、現実世界から異世界へと転送されるという設定が、アニメーションという手法にフィットしているからだろうか。加藤には弟が、シングルマザーの山咲には子供がいて、共に、待つ人のために戦っている。100点を取って復活させたい人がいるかぎり、物語は続くのだ。

【65点】
(原題「GANTZ:O」)
(日本/さとうけいいち監督/(声)小野大輔、M・A・O、郭智博、他)
(不条理度:★★★★★)


この記事は、映画ライター渡まち子氏のブログ「映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評」2016年10月20日の記事を転載させていただきました(アイキャッチ画像は公式Facebookより引用)。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。

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