副業って、バンドのボーカルのソロ活動みたいなものなんだよね

2016年12月19日 06:00

常見161219

先日、Yahoo!個人で書いたこの記事の続きの話をしよう。いや、同じ話とも言う。

副業意識高い系をひっぱたきたい 副業歴10年のイケメン中年が語る副業解禁の落とし穴 (常見陽平) – Y!ニュース

個人的な想いの共有。

何かモヤモヤする。副業をめぐる議論だ。もう10年副業生活を続けているし、周りにもそういう人が増えているのだが。これに関する議論は、メディアがする問題提起にしろ、政策にしろ、企業の人事制度にしろ、何かこう周回遅れな気がする。収入を補うだけでなく、キャリア形成支援、能力開発、人脈の構築、オープンイノベーションの実現などが可能だ・・・。総論では誰でもこういうことを言うのだけど、もう副業を始めている人はとっくに動いているし。

先日の日経の社説も、総論すぎてどうコメントしていいのか分からなかった。

支障なく副業ができる環境整備を丁寧に  :日本経済新聞

常々思うのだけど、個人にとっての「副業」と、企業の「副業制度」は違っていて。会社として制度化する際には、KPIが必要なわけで。どういう数値目標を設定して運営するかが問われるだろう。それこそ、「オープンイノベーション」だの「多様な人脈構築」だのと言うのなら、それをちゃんと測定するのだよね、という。これにより個人がちゃんと儲かったか、企業が損をしなかったのかも考慮するべき指標だ。

思うに、「副業制度」と言いつつ、実は「優秀な社員をつなぎとめておくため」と「ブランディング」という目的がもっとも大きく。それを、もっともらしい説明をつけて語るなと言いたくなる瞬間がある。かなりのぶっちゃけ話だが、「副業制度」になった瞬間、会社がコントロールできるようになるわけで。副業のダイナミクスが失われないかと危惧したりもする。

もちろん、個人としても仕事の管理、健康の管理は大事なわけで。さらには、副業をして、しかも会社をやめないで、ちゃんと得をしているかという視点を持たなくてはならない。いつの間にか、何をしている人なのかよくわからない状態になっているのが、私というサンプルである。

様々なスタイルの副業があるけれど、個人的には理想の副業スタイルの一つは、「バンドのボーカルのソロ活動、芸能活動」的なものなのだと思う。バンドで消化しきれないことをそこでやる、と。一応、今までの能力、スキルは活きる、と。ドラマやCMにも出る、と。さらには、独立した時にやっていけるかどうかという予行演習もできる、と。



こんな本を出したな、約4年前に。この頃とあまり考えは変わっていないと思う。結局、その後、私は所属をすることにし。所属の良さもまたある。だから副業は面白いのだけど。

副業の話はまたどこかでゆっくりしたいな。副業の制度化を考えている企業の人事なんかと意見交換したいなあ。まあ、人と会うと疲れるので、まずは自分の頭の中で考えることにする。


編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2016年12月18日の記事を転載させていただきました。転載を快諾いただいた常見氏に心より感謝申し上げます。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。

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常見 陽平
千葉商科大学国際教養学部専任講師

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