平昌五輪でみえたNHKと民放の格差 --- 奥村 シンゴ

2018年02月28日 11:30


平昌オリンピックで、メダルの瞬間を生中継できたのを局別でみるとNHKが7回(BS-1含めると8回)、日本テレビが1回、TBSが2回、テレビ東京が1回、フジテレビが1回でNHKが圧倒的に多く民放と今回も格差が生じた。

NHKは2月17日のフィギュアスケート男子で羽生結弦が金メダル、宇野昌磨が銀メダルを獲得した模様を伝え視聴率も土曜昼間の時間帯にも関わらず平均視聴率33.9%(瞬間最高46.0%)を獲得した。
さらに、2月14日のスピードスケート女子1000m小平奈緒が銀メダルや高木美帆が銅メダル、2月24日のカーリング女子の銅メダルなどを生中継し、いずれも25%近辺の高視聴率を獲得した。

TBSは2月14日のスノーボードハーフパイプの平野歩夢の銅メダルと2月18日のスピードスケート女子500mの小平奈緒の金メダルと2回生中継できた。

また、地上波でメダル1号を中継できたのはテレビ東京だった。2月12日の男子モーグルフリースタイルで原大智が銅メダルを獲得した瞬間を生中継し、テレビ東京としては異例の13.0%の高視聴率を獲得した。

日本テレビは2月21日のスピードスケート女子パシュート団体の金メダル、フジテレビは2月24日のスピードスケート女子マススタートの高木菜那が生中継した。一方、テレビ朝日はメダル中継をすることができなかった。

今回の平昌五輪大会から2024年のパリ大会まで4回分の放映権料を1100億円で獲得し、NHKが半分、残り5局でもう半分を支払う仕組みになっている。

民放は各局視聴率低迷等が原因で広告収入が減少している一方でNHKは国民・視聴者からの受信料をあてられることが大きい。中継数でハイライトも含めNHKが圧倒的に多くなるのが現状であり、今後ますます格差が開く可能性がある。

前回のリオ五輪でもNHKが1人勝ちしており、テレビ朝日の早河会長は「NHKの協力、理解がポイント。民放が競技する放送は、NHKでは控えめにしていただく配慮を求めていきたい」と考えを明かしていた。

東京五輪まで残り2年で民放の経営状況は好転するとはいいがたく、受信料という安定した財源が確保できるNHKとの格差は拡がるばかりといえるだろう。

奥村 シンゴ フリーライター
大学卒業後、大手上場一部企業で営業や顧客対応などの業務を経験し、32歳から家族の介護で離職。在宅介護と並行してフリーライターとして活動し、テレビ、介護、メディアのテーマを中心に各種ネットメディアに寄稿。テレビ・ネット番組や企業のリサーチ、マーケティングなども担当している。

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