Go To キャンペーンの迷走:キーマンは二階幹事長と菅官房長官

2020年07月28日 06:01

Go To トラベルキャンペーンが迷走しまくっている。東京除外に始まり、次は高齢者と若者のツアーは自粛せよ、さらに当初払わないと言っていたキャンセル料も結局補償するということに。

JTB公式サイトより

一方、「Go To Eat」キャンペーンは延期すると言っていたのが、結局8月下旬から行うと大臣が明言。コロナの感染が広がる中、国民をはじめ知事などは慎重姿勢を強めるが、そのたびに微修正が加わり、何とか強行したい政府の姿勢は変わらない。

確かに、観光産業の落ち込みは激しく、何とか助けたいという思惑があるのは当然だが、政府の頑なな姿勢はどう考えても政治的思惑が絡んでいると思わずにはいられない。

意に介さない旅行業界のドン・二階幹事長

二階氏(自民党サイトより)

Go To キャンペーンの旗振り役は、二階俊博自民党幹事長と菅義偉官房長官だ。特に二階氏は92年より全国旅行業協会という旅行代理店の総本山のドンとして30年近く君臨してきた。政界での二階氏の面倒見の良さは有名で、この関係は二階氏の野党時代にも続いた。

通常、業界団体はときの政権与党につくものだが、当団体だけは野党であっても二階氏をドンとして仰ぎ続け、長年二階氏の集票マシン兼集金係を演じてきた。かつて二階氏が幹事長を務めた自由党の選挙を中枢でみてきたが、自由党の候補者はみな旅行業界の名簿を持たされ、その末端に至るまで二階氏の威光が届いていたのは象徴的だった。

当時から業界と二階氏との間で絶対的な関係が構築されていた。7月30日号の週刊文春では二階氏にこれらの関係団体から470万円の献金があったことを報じているが、少なくとも彼はそれだけのことをやってきたという自負がある。浪花節の二階氏は同志の苦境を見るにつけ、過去最大級の1兆6700億円というけた違いの予算をつけ、コロナ対策の柱にねじ込んだ。

しかし、実態は国民の人気取りというより、公共事業と同じで観光業界への直接的金銭支援の色合いが濃い。ゆえにやめないのだ。

観光立国を進める官邸の守護神

菅官房長官(7/14 政府インターネットテレビ)

そしてもうひとりのキーマンが官邸の守護神、菅義偉官房長官だ。私情を挟まず淡々と政治課題を処理する実力者と言われている彼だが、自身が総務大臣時代に手掛けた「ふるさと納税」と観光産業を主軸とする「観光立国・日本」というテーマについては非常に思い入れが強い。

その為、長年一般公開が行われなかった京都迎賓館だが、菅氏の鶴の一声で一般公開されるなど随所でその思いを形にしてきた。観光立国を目指すため、客室数を増やし、観光産業育成に力を注いできた菅氏にとって、ここで事業者にこけられては元も子もないのだ。

結局、公明党の赤羽国交大臣は世論と二大実力者の間で板挟み状態で、未だ活路を見いだせず暗闇の中にいる。

一方で、実は既に各都道府県では県民向けGo To キャンペーンがはじまっている。大阪府では関西人を対象に7000円以上の宿泊に対し2500円の補助、京都では5000円以上で2500円の補助など、感染拡大に考慮したキャンペーンが広がっている。

いっそのこと、県内でのGo To キャンペーンあたりから進めればいいと思うのだが。

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村山 祥栄
前京都市会議員、大正大学客員教授

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