“非常事態宣言”再延長、タイ王国は依然闇の中! --- 藤澤 愼二

2020年09月28日 06:00

先日、バンコク在住筆者バンコクロングステイクラブが毎週水曜日に開いている飲み会に、半年ぶり、いや、正確には7か月ぶりに顔を出してきた。3月非常事態宣言以降、この会もコロナ感染リスクを避けて長らく中止になっていたのが、国内新規感染者3か月ゼロり、っとコロナ危機ったという今月再開筆者も久しぶりに顔を出してきたであ

閑散とするバンコクのレストラン(ILO Asia-Pacific/Flickr)

ところが、以前は20人ほど集まっていたのが、筆者入れて7人しか来ておらず以前に比べて随分寂しい飲み会になってい話を聞くと、多くの会員が海外でのコロナ感染を恐れて一時的に日本に戻っていたタイ政府の厳格ロックダウン夜間外出禁止令奏功し、国内コロナ感染者ゼロ日本よりタイの方が安全になったにもかかわらず、今も続くタイ政府外国人入国規制により、バンコクに戻りたくても戻れなくなってしまっているとのことでった

バンコクコンドミニアムを購入したりして、タイでセカンドライフを過ごすつもりで来ていた人たちにしてみれば、日本思わコロナ難民になってしまったわけで、きっとタイに戻れるのは今も待ち焦がれているのだろうと思

そんな中、925夕方政府9月末失効非常事態宣言延長するというニュース報道10月末まで1か月間の再延長ということで、これで6回目になる。っとも、閣議で審議ないで、まだ正式決定ではないの、反対勢力ない929閣議決議であ

今回のニュースによると、再度非常事態宣言の延長必要いう政府理由が以下でる。

非常事態宣言の延長は、政府全体が組織的に一体って対応できるメカニズムを維持するためにまだ必要で、現在、コロナの2次波で周辺国で感染が広がっていることもあり、国境周辺の警備をさらに厳重にする必要である

実は、これは筆者以前、アゴラに寄稿2021年、タイ観光産業のメルトダウンが始まる!書いた予想結局こういうことになったかと落胆次第であ

ところで、日本非常事態宣言法律ないなぜを早く解除した方がいいのかというと、以下の朝日新聞の解説にあるように、タイ首相を中心とする危機管理機関に権限集中し政府超法規的な強権を発動することができるからであ

タイの非常事態宣言(朝日新聞)

国の秩序や治安が重大な危機に陥る恐れがある場合に、首相は内閣の承認を得て非常事態を宣言することができる。治安維持のために外出や集会の禁止、報道や出版規制、交通制限、関係者の拘束といった強権を発動できる。軍に任務を与えることが多い。

実際、非常事態宣言によって感染防止が最優先された結果、3月以降、首相をトップとするCCSA(Covid 19 Situation Administration Centre)には強大な権限が与えられ、現地の英字紙「Thai Examiner」によれば、これまで政府観光スポーツ省が提案してきた外国人旅行者の受入れ促進に関するスキームはことごとくCCSAによって却下されてきたとい

コロナで人の消えたバンコクの通り(ILO Asia-Pacific/Flickr)

最近やっと厳しい条件付きで承認された特別観光ビザやプーケットモデルについて書いているのだが、その中で「それ以前は、観光スポーツ省が外国人観光客を増やすべく提案してきたプランは、3月末以降強大な権力を持つことになったCCSAに拒否され続けてきた」と記述しているも、CCSA強力権限

実際ろ、コロナ感染爆発の危機あった3月4はこれでよかったのし、今は国内で感染者が皆無という状況もかかわらず、それでも非常事態宣言が続ということはCCSAへの権力集中が続くということになり、タイ中央銀行が以下指摘していように、そのために受ける経済的な犠牲を考えると施政コロナ感染阻止であ

タイ中央銀行:外国人観光客が入国できない状況が来年も続けば、タイ経済全体に与える影響はさらに大きくなる。政府は観光産業促進とコロナ感染阻止のバランスを取りながら政策運営するべきである

これは私の個人的な推測であ、日銀に相当するタイ中央銀行は独立色が強いので、政府に対してよう申すことができるし、外国人観光客呼びそうていタイ観光スポーツ省やその内部機関であるTAT(タイ観光局)は政府であどうしてもCCSAに従わざるをえず、外国人の入国規制緩和もなかなか進でいない

つい最近も、筆者ブログで特別観光ビザに落胆する観光旅行業界と題して、最近っと承認特別観光ビザが、当初狙いであった「比較的安全な国との政府間相互協定による、隔離検疫なしの観光客受け入れ」部分削除結局骨抜きの観光ビザになってしまったのは、CCSA拒否原因ったないってい

それどころか、特別観光ビザでタイに入国するには、出発する前に母国2週間、タイに着いてから2週間の隔離検疫、さらにタイ国内の他の場所も旅行したければもう1週間と、最長5週間もの隔離検疫が必要という条件ビザ魅力

そういう意味では、日本の菅新総理は就任早々、日本は感染リスクをとっても外国人を受け入れるしかないと発言、海外からビジネスマンや留学生を受け入れる姿勢を示している。タイ日本政府現実的な対応をしているように思えるであ

タイ政府3月以降、航空便欠航等母国ってい外国ていビザ滞在という恩赦926って終了し、母国ない安全タイない外国人んいる。こういう人たち今後、不法滞在り、外国人長期滞在自体社会問題可能性一方学生反政府デモていってて、経済復興足枷非常事態宣言延長であ

残念タイの経済不況と社会の混乱はまだまだ続きそうであり、先に書いたロングステイクラブの人達だけでなく、タイへの入国を心待ちにしている人達にとって事態悪化である。

藤澤 愼二(ふじさわ  しんじ) バンコクの不動産ブロガー兼不動産投資コンサルタント

2011年、アーリーリタイアしてバンコクに移住。前職ではドイツ銀行国際ファンドのシニアマネジャーとして、不動産ポートフォリオのアセットマネジメントを行ってきた。 現在は、ブロガーとして「タイランド太平記/バンコク コンドミニアム物語でタイの現状や不動産市場について最新情報を発信中。

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