【本日開催】アゴラ起業塾 嶋正利「マイクロプロセッサの父が語るイノベーション」

アゴラ編集部

■受付終了■
~たくさんのお申し込みありがとうございました~

沈滞する日本経済に何より求められているのはイノベーションですが、かつて日本には偉大なイノベーターがいました。嶋正利氏は1971年、インテル社のテッド・ホフ氏らとともに世界初のマイクロプロセッサを設計し、コンピュータの歴史を変えました。しかし嶋氏のイノベーションは日本に根づかず、彼の開発したマイクロプロセッサによってインテル社が世界最大の半導体メーカーとなりました。

これはイノベーションを生み出すのと同じぐらい、それを育ててビジネスに結びつけることがむずかしいことを示しています。今回の起業塾では、マイクロプロセッサ誕生の開発秘話を交えつつ、今後のIT産業の展望と、起業を目指している方やエンジニアの皆さんへのアドバイスなどを伺います。


■講演概要■
「マイクロプロセッサの誕生と創造的開発」
世界初のマイクロプロセッサ4004は電卓・オフィス機器向け汎用LSIを開発する過程で1971年に誕生しました。マイクロプロセッサは、「新時代を切り拓く技術」となり、誕生と同時に、2つの顔を持つようになりました。知的能力とコンピューティング・パワー(計算力)です。

マイクロプロセッサは、新たなる文化を創造するための『知への道具』を人類にもたらし、いかに品質を高くかつ安く物を作るかといった生産という文明を重視した時代を、何を作るかといった創造という文化を重要視する時代に変革させました。

マイクロプロセッサは、応用からの特異な要求を満たしつつ、コンピュータ技術を導入して、驚異的な速度で発展しました。マイクロプロセッサの発明と開発、創造的開発、時代を切り拓く技術がもたらした産業と社会の変化などについて講演します。

<内容>
・アーキテクチャとは
・時代を切り拓く技術の進化による産業の変化(前)
・創造的開発
・世界初のマイクロプロセッサの発明と開発
・マイクロプロセッサとシステムの発展
・時代を切り拓く技術の進化による産業の変化(後)
・マイクロプロセッサがもたらした社会と経済の変化

(参考)
1.日本のコンピュータ・パイオニア
2.Computer History Museum (2009 Fellow Awards)
3.IT Proブログ
4.マイクロプロセッサの25年

■講師プロフィール■
嶋正利(しま まさとし)
1943年8月22日生まれ。静岡県静岡市出身。1967年東北大学理学部化学第二学科卒業。ビジコン社に入社し、10進コンピュータ・アーキテクチャとROMを使ったストアード・プログラム方式のプリンタ付き電卓を開発。1969年に渡米し、インテル社と共同で世界初のマイクロプロセッサ4004を開発し、4004を使ったプリンタ付き電卓を1971年に開発。1972年にインテル社に入社し、世界初のパソコンを生んだ8080マイクロプロセッサや現在のパソコンにも使われている周辺機器制御用ペリフェラル・チップを開発。1975年にザイログ社に移って、Z80、Z8000を開発。

1980年に、インテル・ジャパン・デザイン・センタ-を設立し所長として帰国。1986年にブイ・エム・テクノロジ-社を設立し、インテル系x86プロセッサと互換性のあるプロセッサを開発。1997年にマイクロプロセッサの開発を行うトプス社を設立し、分散処理プロセッサDP1000を開発。2000年に会津大学教授。現在、講演や講義などで活躍。平成4年筑波大学工学博士。

1997年に京都賞(先端技術部門)、1998年に半導体生誕50周年記念大会で”Inventor of MPU”、2006年にFIT2006船井業績賞、2009年にComputer History Museumから2009 Fellow Awardsなどを受賞。『マイクロコンピュータの誕生:わが青春の4004』岩波書店や『次世代マイクロプロセッサ』日本経済新聞社などの著書あり。

■開催のご案内■
主催:アゴラ起業塾運営委員会
開催日時:2010年10月29日(金)18:30~20:30
司会:池田信夫(アゴラ編集長)
場所:T’s渋谷フラッグ 地図道順
定員:60名
<タイムテーブル>
18:10 開場
18:30 講演開始
20:30 講演終了

■入場料■
一般…8,000円 学生…4,000円 お名刺/学生証をお持ち下さい。
☆早期割引☆
※10月21日までにご入金をいただける方は、下記割引価格を適用させていただきます。
一般…6,000円 学生…3,000円

■お申し込み方法■
まずはこちらのお申し込みフォームからエントリーをお願いいたします。入場料は、受付にてお支払いをおねがいいたします。