就活に必要なのは譲歩-阪上 健生

2011年01月15日 13:27

日本経団連が就活の開始時期を2ヶ月遅らせて3年生の12月からとする自主規制が発表されると、ツイッター上では就職活動中の学生からたくさんの反応がありました。それを見るとネガティブな内容が多く、学生達はもっと抜本的な雇用慣例を変えるべきだという意見が目立ちます。


ところが、この雇用慣例というのは新卒一括採用という制度に大きく影響されており、その新卒一括採用もまた多くの企業が採用している職能給(年齢給)制度に影響されているという状況があります。根本解決するためにはこれらの制度から見直す必要があるので絶望的に感じますが、別の理由でもこの制度を見直そうとする動きがあるので希望はありそうです。そう、職能給というやり方が停滞している日本企業にはすでに機能しなくなってきているのです。

解決されそうだと言っても、すぐに変わるものではないので今就職活動中の学生が制度の変更を待ち続けるわけにはいきません。というよりも、学生達が初めて体験する資本主義社会への入り口にはもっと自発的な行動で飛び出すべきです。

皆が口をそろえて就職氷河期や不景気というので、学生達はなんとなく自分が就職できない理由を外に向いてしまっているようだが、一番の問題は内側にあると思った方がよいかもしれません。自分が卒業または卒業見込みの大学は一流大学なのか?もしそうでないのであるなら一流大学出身者しか参加できない大企業への就職はあきらめるべきでしょう。そして、自分がどれくらい企業に譲歩できるかを考えてみると良いかもしれません。

社会にでると「足下を見られた」と言うことが良くあります。足下を見られると、対等な交渉ができなくなり、見られた側は譲歩しなくてはならない。つまり、今の雇用状況で学生達は企業から足下を見られているのです。ですから、学生側から譲歩しないと簡単には就職できないのです。ただ、その譲歩というのは先進国日本では酷い雇用条件を受け入れるというところまでは行かないので安心してください。具体的には、「創造的な仕事をやりたい」「仕事上での決定権を持たせてほしい」といった今の学生達が面接などで当たり前にいう要望を言わず、「どんな仕事でも文句を言いません」「会社の命令に絶対従います」と言った自己を捨て会社への忠誠心を誓うことがこの交渉を成立に導きます。

つまり、なんとしても入れてもらおうという姿勢が学生の全てを変えるのです。
(阪上 健生 株式会社ウェブソースネクスト取締役)

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