FACTAの慶応大学、金正勳准教授経歴についての質問状(続編)

2012年07月10日 07:23

慶応義塾への第2公開質問状:阿部重夫発行人ブログとの事である。


私は、前回のアゴラ記事、FACTAの慶応大学、金正勳准教授経歴についての質問状で下記の如く予測している。

こういう話は、大体初動を間違わなければ大事に至る事は少ない。精々タバコの火の不始末で座布団を焦がす程度で収まるものである。しかしながら、火事が発生しているにも拘わらず、「火事など存在しない」みたいな事を言って傍観していると、家が焼失してしまったり、風が強ければ隣家に燃え移って大惨事になってしまう。今回の慶応の一件はどうも後者の展開を辿る気がする。

どうも予想が的中した様である。火は慶応大学から飛び火して、日本の大学システムを焼野原にしそうな勢いである。最初のFACTA記事は、金正勲特任准教授の経歴詐称疑惑について取り上げたものであったが、今回はずっと拡大して慶応大学のビジネスのやり方そのものが産業界や官界との癒着の温床として厳しく批判されている。

飽く迄、阿部重夫発行人ブログを読んでの個人的な理解であるが、指摘されている問題の仕組みとは下記の如きイメージではないかと思っている。

先ず、経歴詐称や学問的業績の不在には目を瞑り「有名である」、「低報酬」を条件に、「教授」、「准教授」の職を提供する。慶応大学のメリットは、勿論、有名人を学内に取り込む事での世俗的な「ブランディング」である。露骨に言えば、「広告塔」を低報酬で手に入れる訳である。

一方、「教授」、「准教授」の地位を得た人間に取ってのメリットは何と言っても、居心地の良い「世間体」であったり、通俗的な「箔」付けであろう。実態は屑鉄であっても、表面に「慶応大学教授」の金箔を貼る事で、それなりに立派に見えるものである。

学問的業績等皆無で、殊更自分の意見を持たない(早い話、縦方向のみの首振り人形)著名大学の教授であれば、確かに「官」に取っては使い勝手が良く御座敷もかかり易い事であろう。官の決定の「箔」付けに重宝される訳である。

そして、政府系の役職に就く事で更に「顔」と「名前」を売り、これを使って企業に「社外取締役」の地位を得、応分の報酬にありつく訳である。大学教授がロビイストの仕事をしていると言うよりも、寧ろ、ロビイストが大学教授の地位を獲得し、これを活用して金儲けに励んでいると言った所ではないか?

成程、「大学」、「教授、の職を得た人間」、「官」そして「企業」それぞれがメリットを享受出来る仕組みである。しかしながら、学生への配慮がすっぽりと抜け落ちている。

そもそも、大学とは「研究」の場であると共に、優れた研究者から学生が直接指導を受ける事の可能な唯一の場所ではなかったのか?

大学の教員がその職にある限り研究を継続し、研究結果を論文にして世に発表し、学会の評価に耐えた研究者のみが、本来その地位を維持出来るべきではないのか?

この記事を書くに際し、私の大学時代の指導教官であったり、親交のある現役大学教授のホームページを閲覧してみた。様式に多少の違いはあるが、何れも、「専門分野」、「研究テーマ」、「代表的な論文」、「職務履歴」、「受賞、関連団体役員」の項目がしっかりと記載されている。

一方、慶応大学、金正勳准教授のホームページ等は芸能人のそれと余り変わり映えがしない。慶応大学卒の学歴があれば就職に心配する事はないので、「大学生活を楽しんでくれ」との、大学側配慮であろうか? 大学が自身で大学教育を否定してどうするんだ? 老婆心ながら危惧する。

阿部重夫発行人はオリンパス事件を追及した時と変わらず、今回も下記の如く意気軒昂である。

弊誌の締切もありますので、ご回答は7月10日(火)までにお願いいたします。「お答えできません」という回答は、もはや世間で通用しません。今度こそは誠意ある回答を心より期待しております。

今日を提出期限としている。慶応大学が相変わらず木で鼻を括ったが如き対応を継続すれば、間違いなくオリンパス事件の再現となるであろう。

それにしても、「事実」を「事実」として公表する事に慶応大学は何をこうまで躊躇うのであろうか?

山口巌 ファーイーストコンサルティングファーム代表取締役

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