「尖閣問題」が結果日本の進路を決定した

2013年01月27日 11:07

来月18日の週に日米首脳会談を開催する事が決定した様である。沖縄普天間基地の移転問題といった矮小化された話ではなく、日米同盟の深化、強化、或いは、今世紀世界で成長が唯一期待出来るのアジア・太平洋地域での、「軍事」、「通商」関連日米の具体的協調の中身が議論されるはずである。


安部首相は「尖閣問題」に鑑み自衛隊の増強による防衛力強化、アメリカとの集団的自衛権行使認可に向けて踏み込んだ発言をする事になると予測する。

この会談の推移を固唾を飲んで見守る事になるのは、勿論、尖閣で日本への挑発を止めようとしない中国である。

そもそもの話であるが、かかる安全保障の体制が構築された後で、果たして中国は日本を軍事攻撃出来るのであろうか?

中国政府高官が、やがて起こるであろう中国政府の転覆に備え家族や巨額の資産をアメリカに移しているのは有名な話である。

嘘みたいな話であるが、中国政府トップ習近平氏の長女もハーバード大学に留学中でFBI職員に保護されているとの事である。

仮に日本が中国から一方的に攻撃を受けたとしたら、アメリカが直ちに軍事行動を取るか否かは別にしても、中国政府高官とその家族が持っているアメリカのパスポートを公開(要は晒す)した上で無効にし、アメリカ国内の資産を凍結する事になるだろう。

それでなくても中国国民の政府高官の汚職や警察の横暴に対する不満は沸点に達している。民衆に暴動が起こり、嘗てのロシア革命の如く共産党王朝は一夜にして転覆する事になるのではないか。

こういう事態に備え、中国政府高官は家族をアメリカに避難させ、資産をアメリカに移している訳である。早い話、アメリカ在住の家族はアメリカに差し出した人質であり、アメリカに移した資産は没収覚悟の担保物件と言う事になる。

利に聡く、自分の利益重視の中国高官がアメリカ在住の家族を路頭に迷わし、資産を没収され一文無しになるリスクを冒してまで日中開戦に踏み切るのか?と言う事である。

一方、領土的野心を露わにし、自国領土への侵略を止めようとしない中国に頭を悩ませていた、フィリッピン、ベトナム、インドネシア、マレーシア等の海洋国家は今回の日米首脳会議の結果を諸手を上げて歓迎するに違いない。

中国からの脅威が軽減され、今後、日米からの投資、技術移転が加速する事で繁栄が約束されるからである。

中国から傍若無人な扱いを受けたこれらの国々は恨み骨髄であり、新たなアジア、太平洋経済圏への中国の参加を歓迎するとはとても思えない。

12億人の人口を擁するインドも何らかの関与を希望する事は確実である。来月開催の日米首脳会談終了後あっという間に「中国包囲網」が完成するのではないか? 中国の自業自得と言う他はないと思う。

それにしても、日本の変わり身の早さには驚かされる。ほんの少し前までは「親米」、「親中」の間を漂流していたと記憶している。

大別すれば;

①.親米。安全保障は日米同盟を基軸とする。中国は通商に限定し、中国との通商が駄目になった時に備える。

②.対米、対中等間隔に付き合う。安全保障は日米同盟依存。通商は中国を最大パートナーとする。アメリカ、中国とバランス良く付き合い、良いとこ取りをすれば良い。

③.安全保障も含めアメリカから中国に乗り換える。

といった所ではないだろうか? 

今から思えば中国への傾斜が目につく。これは2008年のリーマンショック後、中国政府による内需拡大政策に日本企業が随分助けられ、結果、中国経済、中国市場抜きでは日本経済は存在しないと思い込んでいたからだと思う。

ちなみに、鳩山元首相は親中。民主党の実力者だった小沢一郎氏はこの一年前のアゴラ記事を読む限り、対米、対中等間隔といった所である。

ほんの少し前まで、こんな人達が日本の政治のリーダーだったかと思うと思わず溜息が出る。

パラダイムを変える切っ掛けは何といっても昨年の「尖閣問題」の顕在化である。

世論は親米、日米同盟を基軸とする「安全保障」に大きく傾いた。

結果、小沢一郎氏が主導する未来の党は国民の支持を得るに至らず議席を激減させた。

親中派の自民党大物議員、加藤紘一氏は落選した。政治生命を絶たれたと理解して良いと思う。

後世、歴史家は「「尖閣問題」を契機に日本は外交と安全保障の混迷を脱し、正しい道を選択するに至った」と記すのではないだろうか?

山口 巌 ファーイーストコンサルティングファーム代表取締役

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