G8で日本は存在感を示せるか

アゴラ編集部

英国で17日からG8が始まります。そのG8に先駆け、安倍首相がポーランドなど東欧諸国の首脳と会談しました。経済協力の強化や防衛協力の可能性などについて話し合われたらしい。外交的な成果を手土産にし、勢いをつけてG8へ乗り込みたいんでしょう。そのG8ではオバマ大統領との正式な首脳会談はせず、英国やカナダ、ドイツなどの首脳と個別に会談をするようです。これがいったい何を意味するのか。米中会談の内容を受け、米国との関係は盤石、と日本政府が安心しているとしたら油断大敵です。


表題の記事では、EUが景気低迷と金融不安が続き、米国の金融緩和政策の影響で市場が流動的になり、日本は少し経済が上向きになっているがその継続性は未知数、と書いています。G8開催地の北アイルランドは、英国がIRA(アイルランド共和軍)との熾烈な対テロ戦争をくぐり抜け、現在の和平へたどりついた象徴的な土地。しかし、この「RT News」の記事によれば、千人規模の反G8デモが開かれたようです。宗教対立は依然として存在し、IRAとの戦闘停止も暫定的なもの、との見方もある。

その意味でも象徴的な土地なんだが、表題記事は、今回のG8はIT系に代表されるグローバル企業の脱税問題やシリア情勢、ハッキング対策と監視プログラム問題、国際自由貿易協定など、議題は山積。しかしやはり経済問題が重要、とし、各国各地域の状況を分析解説しています。円が少し高くなっているので為替問題はヤリダマに上がらないとは思いますが、日本としては米国と歩調を合わせ、各国の経済財政が破たんしないような議論を進めたいところです。

Star-Telegram
G8 faces uncertain recoveries, turbulent markets


AKB48の総選挙って醜悪だと思わない?
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Daily NOBORDER
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アゴラ編集部:石田 雅彦