韓国の司法は公正公平か

2013年08月02日 11:30

三権分立は韓国でも同じです。立法府、行政府に対して司法の独立が保証されている。このところ、韓国の司法が自国政府見解に反するような判決を出して波紋を呼んでいます。2012年5月に、第二次世界大戦時に韓国人9名を徴用工として働かせていた三菱重工と新日本製鉄に対し、日本の最高裁にあたる韓国大法院が損害賠償を請求した訴訟の上告審において「個人の請求権は消滅していない」との判断を下しました。この差し戻し判決を受け、7月30日に釜山高裁が、三菱重工は原告の韓国人5人に対し、一人あたり約700万円の未払い賃金や損害賠償を支払え、という判決を出しました。ようするに、請求を退けた高裁判決を不服とした原告の控訴を最高裁が差し戻し、今度は高裁が被告に有罪判決を出した、というわけです。


表題ブログに詳しいんだが、日韓両国間と両国民間の請求権については、1965年に締結された「財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定」によって解決済みです。戦前から残存していた日本の植民地投資もさることながら、この際に日本から韓国へ支払われた補償により、朴正熙大統領時代に国内インフラを整備して韓国が「漢江の奇跡」と呼ばれる経済復興を実現することができたのは同国民も認めるところでしょう。

しかし、この日韓基本条約の内容は長く韓国民に知らされることがなかったらしいんだが、2005年に韓国政府が公表し、日本からの補償や経済協力のほとんどは、韓国人にではなく公的に使われたことが明らかになりました。ようするに、日本からもらった金を韓国政府が懐に入れちゃった、というわけ。だから、韓国人には補償について不満がある。2009年8月の「聯合ニュース」にあるとおり、韓国政府自身が徴用工の未払い賃金の請求は難しい、との見解を表明しています。本来なら韓国政府が自国民に対して支払うべき金であり、司法はそうした政府の難しい立場を知りつつ、今回のような判決を出さざるを得なかった、というわけです。そもそも今回の例は「徴用」ではなく単に日本で一旗揚げたくてやって来た人なんじゃないか、という意見もあり、そうなればまた話は変わってきます。

2013年2月には、長崎県対馬市の寺から2012年に盗まれた仏像について韓国の大田地裁が日本への返還を差し止める仮処分を決定し、問題になりました。この窃盗事件の犯人についてはすでに有罪判決が出されているんだが、依然として仏像は盗まれた寺に返されてはいません。これについての韓国司法の言い訳も面妖なもので、とうてい受け入れられるものではない。

今回の徴用工判決にしても仏像窃盗事件の判断にしても、韓国の司法はどうも公正公平な判断ができにくくなっているらしい。司法というのは、その国の基本的な価値観を判断する立場にあります。そこには自国民の心情のバイアスが介在することがあるかもしれません。しかし、知財の帰属など自国企業と外国企業の利害対立が裁判になった場合、司法の公正公平な判断に不安があるような国に積極的に進出しようとする企業は多くない。司法が自国民におもねっても利益はありません。板挟みになった韓国政府が軽挙妄動しないことを期待しつつ、これを他山の石として司法制度が独善的で機能不全に陥った国に「未来はない」と思います。

日比野庵 本館
政府の立場に反する韓国司法


Googleの即席通訳機能が完成すれば言語バリアはすべて解消
Tech Crunch 日本版
ビジネスにおける英語の必要性が声高に唱えられて久しいんだが、まだまだ実用には使えないとしても参考程度になら自動翻訳機能は重宝します。ブラウザによっては勝手に他言語を日本語に訳してくれる。おかしな表現もあるんだが、直感的に何が書いてあるかわかるので助かります。ここでは、Googleが複数のコミュニケーションで言語の壁を越えるリアルタイム翻訳のデバイスを企画している、という記事を紹介。いつの間にかスマホやPCでネットを介在した会話の場合、言語の違いを意識しない状態になっているのかもしれません。

フリーランスも社内も助かる!企画・提案・見積・納品・契約などのテンプレ・知識まとめ23
COMMTE
なんだよこれ、便利じゃねえか。目新しくなくても斬新じゃなくてもいいんですよね。ようするに、内容がきちんと共有され、正確に伝わるかどうか、過不足のない情報が入っているかどうか、それが問題です。TPPに参加するといい加減な契約じゃ通用しなくなるよ、というのはアゴラでも渡辺龍太氏が書いているんだが、出版業界に限らず、慣例的な口約束なんてもう止めたほうがいいですね。

大人の制服に変化~脱個性からデザイン重視へ
Fashionsnap.com Inside
男女ともに制服のある職業、というのは飲食やサービス系が多いようです。その代表格はやはり航空会社。これは無難な選択が多かった同業種でちょっとした変化が起きている、という記事です。全日空(ANA)はネパール出身のデザイナーを起用。これまでは国内のビッグネームに依頼していたそうなんだが、今回はかなりの「冒険」だと言う。一方の日航(JAL)は、国内の女性デザイナーの制服が多かったらしい。今回は秋葉原のメイドカフェのデザインなども手がける日本人の男性デザイナーを起用したそうです。こちらも知名度はあまり高くない。ほかにもヴァージンアトランティックや東京スカイツリー、渋谷ヒカリエ、資生堂などを紹介しています。それにしてもJALの新制服、どこかレトロな感じがしますな。

レトロなボーイング727に泊まれるコスタリカのホテル
roomie
豪華客船をホテルにする、というのはよくあるんだが、これは旅客機をホテルにした、というシロモノです。「COSTA VERDE」というホテル。すべて旅客機じゃなくて普通の施設もあります。サルが名物らしい。中南米の国コスタリカには世界自然遺産が二つあり、あと一つもパナマと半分こしてます。自然豊かな観光立国。映画『ジュラシックパーク』もここでロケしました。B727というのは、1964年に就航したT字尾翼が特徴の名機です。「よど号ハイジャック事件」や全日空の雫石衝突事故の機体でもある。旅、というものが、交通機関の発達でその過程が味気なくなって以来、こういうアイディアがもっと増えてきそう。しかし、ずっと旅客機に乗ってきて宿も旅客機、というのを好む人はなんともマニアックです。


アゴラ編集部:石田 雅彦


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