現実感のない「ラブ&ピース」という病 --- 多田 純也

2013年08月19日 23:20

過去に『超時空要塞マクロス』というロボットアニメの名作があった。丁度リアルタイム世代だったが、私はこの作品のテーマである「歌の力で異星人同士が解り合える」ってのが気に入らなかった。

だが、メカはカッコ良かったのでプラモは買っていた。単純に言えば、私は子供の頃から「ラブ&ピース」、この言葉の持つ宗教的な感覚が大嫌いだった。だって、近年の「ラブ&ピース」を体現していた、ジョン・レノンは鉄砲で射殺されたではないか。私は、この「ラブ&ピース」という偽善が大嫌いだった。


それから数年後、『マクロス』は最新作『マクロスF(フロンティア)』としてテレビで放送され、アニメ好きとして一応見ておくか、と思いながら視聴をし、後日CSで放送された前後編の劇場版も見させて頂いた。基本的な、『マクロス』の「歌」、「主人公とヒロインの三角関係」、「可変型戦闘機ロボ「バルキリー」による『トップガン』並の戦闘シーン」などは引き継ぐ内容だった。

この作品にも少なからず「ラブ&ピース」の要素があるが、昔ほど抵抗はなく、単なるエンターテイメントとして受け入れた。マクロスFポスター

だが、『劇場版マクロスF~イツワリノウタヒメ~』のポスターを見て、思わず吹き出してしまった。そこには、ダブルヒロインの一人、シェリル・ノームの横に「歌で銀河が救えるわけないでしょ」と書いてある。

このポスターをどんな意図で作ったかは不明だが、『マクロス』という作品の根底を否定するようで痛快だった。

さて、話は変わるが、五年ぶりに活動を再開した、サザンオールスターズの新曲『ピースとハイライト』が、どこか「ラブ&ピース」的な曲だと思ったら、案の定、左巻き新聞の中日新聞が【平和を歌い継ぐ】との題名で

五年ぶりに活動を再開したサザンオールスターズの新曲「ピースとハイライト」が、隣国とのいさかいを戒めるような硬派調の歌詞で話題を呼んでいます。国民的人気バンドが八月十五日を前に発したメッセージは、広い世代に平和の意義を問い掛けました

と持ち上げた。

私もサザンは好きだが、以前からちょくちょく政治色のある曲が続いて、活動休止したので、ちょっと心配してたが、予想通りになってしまった。1375904420424
ついでに言えば、YMO時代からのファンで『スネークマンショー』も好きだった、坂本龍一氏も「たかが電気のために命を危険に晒さねばならないのか?」と反原発運動に熱心ですが、YMO自体が電気を使う音楽なのはともかくとして、電気自動車の日産リーフの宣伝に出てたのは、どうなんですかね?すべての武器を楽器に
他にも「すべての武器を楽器に」という小学生の作文レベルの、脳みそお花畑なキャッチフレーズで活動してる、喜納昌吉なんてのも居ましたね。

兎に角、この手の輩は、耳にすれば心地いいけど、現実感ゼロで、「じゃあ、そのラブ&ピースで今すぐにでもエジブトの内乱を止めてご覧なさいよ」と言いたくなる。結局のトコ、この手の連中は「ラブ&ピースで権力に中指立てた」つもりが、色んな支援団体に匿ってもらって、好き勝手言ってるだけにすぎないのではないか。

取りあえず、私はこの「ラブ&ピース」という言葉を安易に使うミュージシャンを信用しないことにしている。今回、その中に大好きなサザンが加わったのは残念だが、彼らの今後の活動に注目しておこう。

多田 純也
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