吉良議員への手紙~共産党の腰砕け五輪見解を問う

2013年10月26日 07:00

拝啓・吉良よし子様
初めまして。市井の三文ブロガーの新田と申します。ご当選されて3カ月。そろそろ永田町の環境にも慣れ始めましたでしょうか。未明の地震でお目覚めになられていたかもしれませんね。お疲れ様です。

夏の参院選では、広報・マーケティングを生業にしている私から見てもあなたを擁立した御党の戦略は実に理に適っておりました。2007年、10年の参院選で御党の東京都選挙区の得票はいずれも55万票と停滞し、当選ならず。党員の高齢化などの党勢衰退に歯止めをかけるには、“新規顧客”を獲得するのが喫緊の課題でした。その意味で「反・ブラック企業」を掲げ、若者を中心とした無党派層に訴求して15万票を開拓した戦略はお見事だったと思います。

選挙後も人気を維持されているようで、過日のライブハウスイベントもご盛況だったそうですね。週刊文春の報道によると、会場では、ご結婚の予定が無いとのご発言に胸をなでおろした無党派の男子諸君が多数いたそうで、何人かはあなたの写真集も後生大事にしているのでしょう。もしかしたら、そのうちの誰かがその写真を見ながら下腹部で手をモゾモゾしているかと、ついゲスい想像ができてしまうあたり、「共産党が変わった」という有権者のパーセプションチェンジ成功の副産物だと、また感心してしまうわけでございます。
131026キラちゃん写真集

▲写真集の在庫は「品切れ」

前置きが長くなりました。未明の地震で覚醒してしまい、仕方なしにFacebookにアクセスしたところ、あなたのFBページに掲載された東京五輪に関する党見解をお見かけし、拝読しました。ここで一言断りを入れますと、私は夏の選挙で別の方を支援しており、五輪招致もイケイケドンドンで賛成でございます。しかし、その立場の違いを超えて、一有権者として釈然としない思いを抱きました。なんだか筋が通っていないというか腰砕けといいますか。御党の「闘う」イメージ戦略がブレているとしか見えませんでした。
131026キラちゃんFB

▲キラちゃんのFBページの該当画面

見解は3点のお話を軸に構成されています。1点目で党の2020年東京五輪反対の事実経過をご説明していますが、違和感を覚えたのは2点目。「安倍総理がIOC委員を騙すスピーチをした」との表現は党の“お約束”として目をつむりますが、五輪の決定自体は、「国際機関の正式な決定として尊重する」とのこと(注・国際機関とはIOC)。おやおや、1点目にあるように五輪に散々反対していたのは、どうしたのでしょうか。共鳴して支持していたであろう一般党員や区議・市議の皆さんは違和感を覚えるかもしれません。3点目は五輪招致の国会決議の修正案に賛成した経緯。これは2点目で賛成に転じているので、文脈的にはそうなってしまうのかもしれませんが、やはり御党の過去の五輪への見解をひもとくと釈然としません。都庁のトップに、御党の不倶戴天の仇敵である「石原裕次郎さんの兄」が君臨してました頃、赤旗の読者の質問に答えるコーナーではこう記載されています。

自・公政権による悪政のもと、雇用とくらしが破壊され、多くの東京都民が苦しんでいます。いま、都民のくらし、雇用をまもり、福祉を充実することこそ、都政の最重要課題です。

オリンピックの招致活動だけで、当初55億円と言っていた今年10月までの招致経費は、約3倍の150億円にふくれあがっています。そのうち、少なくとも100億円は都民の税金から支出されます。オリンピックの名がつけば何にでも使えるというお金が区市町村に1千万円もばらまかれ、多くの区市町村では、使いきれないありさまです。

日本共産党は、オリンピックの名による浪費をやめ、都民のくらしへの支援を最優先しようと主張しています。

ちなみに引用した赤旗の見解は16年五輪の時のものですが、20年五輪に強硬に反対していた頃の御党の考え方はこれを踏襲していたと認識しております。五輪の財源を福祉に回すお話は、もはや伝統芸能の域に達しておりますので何も申しません。しかし、税金分配策を主要な根拠に五輪に反対なさることは、「国際機関の決定」とは関係ありません。東京開催が決まった途端、立場を微妙にシフトしたことは純粋に考えると矛盾であり、IOCを“逃げ口上”にしたように見えますが、いかがでしょうか?

お節介ついでにいいますと、御党の長年の支持者の方々だけでなく、夏の選挙であなたに投票した若者は社会的弱者が概して多いとみられています。二元論的な話で恐縮ですが、グローバリズムの是非を問われれば、多くは「非」の立場であり、だからこそ反TPPというあなたの考えに共鳴したり、運動が盛り上がったりしたはずなのです。五輪もある種のグローバリズムではありますので、やはり都庁前で脱原発並みのデモをするなど徹底抗戦するのが首尾一貫しているはずなのですが、御党の支持者や、無党派のあなたのファンでも東京五輪を密かに楽しみにしている方もおられるかもしれず、微妙に大衆化路線に舵を切ったということでしょうか。なお、ライバル業者のメロリンQさんもご同様にお悩みとお見受けします。

とりあえず、私はあなたの写真集を見てもモゾモゾはしませんが、一都民としては違和感で背中がゾクゾクしております。できますればFacebookかブログでご回答いただければ幸いですm(__)m

新田 哲史
Q branch
広報コンサルタント/コラムニスト
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新田 哲史
アゴラ編集長/株式会社ソーシャルラボ代表取締役社長/NPO法人ICPF 情報通信政策フォーラム理事

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