ベースロードの余っている電力でビットコインを採掘する

大石 哲之

今日は面白い話を聞いた。

オーストリアの田舎で、水力発電をしている小規模の事業者がいるのだが、電力が余っている。

彼は、その業者と組んで、ビットコインの採掘をして、ビットコインにかえているようだ。

水力発電というのは、ベースロード電源であって、水力というのは24時間、ずっと同じだけの出力を得られる。

必要に応じて増やすことも出来ないが、なにもしなくても減ることがない。供給の調整ができない。

しかし、需要には並があるから、電力が余ることが多い。従来はこれを政府に売電していたが、政府の買い取り単価は高くなく、3年後からは単価を上げていた補助金も削減されるとのことだ。

かといって田舎であり、近くに大きな電力需要もなく、また、巨大な送電線をつくっても採算割れするだけである。

そういった電力をつかって採掘をする。

世界中を探せばこうした、有効活用できないベースロード電源のあまりというのはかなりあるはずだ。これは安くどこかに売られているか、もしくは、政府が国民の税金をつかって無理やり買い取っているかだ。

この小口電力で、マイニングをして、それらを全体でプールすれば、かなりの規模になるかもしれない。余剰電力のクラウドマイニングシステムができる。

このマイニング能力を契約ベースで売る。マイニングコントラクトである。そして、得られたビットコインの一部を発電業者に還元する。

ビジネスとして成立するかもしれない。