日本市場の「空洞化」を防ぐには --- 岡本 裕明

2014年09月01日 15:00

グローバル化で企業が工場を海外に移転させたり、外国製品との価格差で日本の製品が売れない、さらに少子高齢化の日本では需要には限度がある、といったことが話題になったりしました。このところこのような声は聞こえてきませんが、根本思想は変わっていないと思います。

何故グローバル化で日本企業は外に出ていったのでしょう。理由の一つは安い人件費でした。何故外国製品は日本より安くできるのか、といえば土地や人件費、更に税制もサポートしているかもしれません。


日本政府は必死でその流れを変えるためにあらゆる対策を取ろうとし、その成果を成長戦略に反映させようとしています。どうやら法人税の20%台への引き下げもあり得そうになってきました。少子高齢化対策はより真剣に議論されてきています。豊島区が消滅するとされたレポートを受けて同区では特別チームを立ち上げてその事実究明と対策に乗り出しているようです。

これらの対策は必至で流出を防ぐ防御策であります。この発想を転換し、積極攻勢に切り替えてみたらどうなるか、これがタイトルの「日本を変えよう」というアイディアであります。

企業が外国に流れる理由は国内需要には限界があり、成長計画が作れないということでした。私は対策がないことはないとみています。まず、政府が掲げる訪日外国人2000万人や3000万人計画は大きな意味があるとみています。昨年、日本を訪れた外国人はようやく1000万人を超えました。これは悲願の達成であります。仮にあと2000万人が日本を訪れ宿泊し、飲食し、交通費を使い、土産を買い、観光地で入場券を買えば巨額の内需を創生することができます。

日本で最近よく見られる一泊2食ビュッフェ型ホテル。この手のホテルをしばしば占拠しているのは外国人観光客の団体。バスを何台も連ね、降りてくる客は時として様々な国籍。ビュッフェ付ホテルがうける理由は食べ物のバラエティが飛んでいるのでどんな国籍の人でも合わせやすいということであります。それらのホテルに言えることは例えば温泉街なら近隣のこじんまりとした旅館と圧倒的な動員数差があり、活気と経済効果は全く異次元のものになるということです。

カジノはその中でももっとも外国人観光客を引き寄せやすいアイテムの一つです。秋の国会ではかなり期待感が出てきており、成長戦略にカジノを含む総合リゾート型が盛り込まれるとみられています。世界中のカジノの運営会社が日本に熱い視線を送っている現状からすれば水面下では決着がつきつつあるように見えます。多分ですが、法人税引き下げの税収不足を補うために財務相も後押しするということでしょうか? 私はこれでよいと思います。

日本が労働力不足で外国人への一時就労ビザの発給に大きく舵を取っています。日本が経済的に活性化すれば日本に拠点を戻す企業も出てくるでしょう。外国人の不動産取得も容易くなりそうですから売れなくて困っていた個人の土地持ち、相続税対策で困っていた人々を助けることもできるでしょう。

勿論、門戸を開きたくないと考えている方々が多いというのは百も承知です。しかし、年金問題など様々な問題を抱えている中、何もしなければ真綿で首を絞めるようなものです。そして今の50代から上の人はまだよいでしょうけれど20代、30代の人は何ら希望もない世界になってしまうのです。少子化対策で子供を増やす、と言いながらその子供たちへの社会を通じた幸福を提供しようとしないのはどうなのでしょう? 結局、自分だけ良ければ、という思想になりがちな気がします。もっと長期的にグローバルなものの見方で日本を変えていかねばなりません。その発想は日本を外国にするという極論でもあります。

勿論、私の主張する意味は本気で日本を外国にするという言葉じりではなく我々は発想の転換をしなくてはいけないという言い回しであり、私なりの主張であります。夢と希望のある未来の為に今もう一度立ち位置を考えてみたらどうでしょうか?

今日はこのぐらいにしておきましょう。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2014年8月30日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった岡本氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方は外から見る日本、見られる日本人をご覧ください。

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