「1人株式会社」にはメリットもあるが、限界もある --- 内藤 忍

アゴラ

資産デザイン研究所は今年の12月で設立2年になります。まだひよっ子の小さな会社ですが、これからどうするのか悩んでいることがあります。

それは、規模の拡大を目指すのか、それとも現状の体制で仕事を続けるかという選択です。

ありがたいことに、たくさんのお客様とお取引先に恵まれて、業務は予想以上に伸びています。仕事はフル稼働状態で、週末もセミナーや講演、スタディ・ツアーでほとんど埋まっています。基本的には全ての仕事を断らないので、時間がどんどん無くなっていきます。4名のインターンにもサポートをしてもらっていますが、それもそろそろ限界に近づいています。


そこで、社員を募集して会社として業務拡大をしていくのか、このまま1人で仕事を選んで続けるのが良いか。大きな岐路に立っているのです。

元々は1人で仕事をする方が、効率も良く、クオリティの高いサービスを提供できると考えていました。また、自分の仕事をのスタイルも、1人なら自分でコントロールすることができます。毎日決まった時間に出社する必要もありませんから、時間もフレキシブルに使うことができます。午前中はカフェに行ってケーキとコーヒーでのんびり原稿書きといった仕事のスタイルも可能です。

誰かと一緒に仕事をはじめるということは、ルールが必要になります。就業の規則や人事の評価、業務の管理などの新しい仕事が増えることを意味します。仕事を分担してもらえる分は、負荷は軽減されますが、マネジメントという仕事が新たに加わるのでは、自分で独立した意味が無くなってしまうことにもなりかねません。

会社経営をしている友人を見ると、社員数名から、数百名という規模で経営をしている人たちがたくさんいます。海外にも拠点を作り、人材を活用しているのを見ると、凄いなと思う反面、自分が目指しているのは、そんな会社なのだろうかという疑問も生まれてくるのです。

私は会社の売上や従業員数といった規模にはこだわらないタイプです。ナンバーワンを目指すよりむしろ、他社に提供できない商品やサービスを提供できるオンリーワンになりたいと思っています。

結論はまだ出ていませんが、あまり先送りすることもできないテーマ。何とも悩ましい問題です。

編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2014年9月2日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。