フェイスブックは好決算も、時間外で株価急落の謎に迫る --- 安田 佐和子

2014年10月30日 09:55

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フェイスブックは28日引け後、7-9月(第3四半期)決算を発表しました。

増収・増益、アクティブユーザー数の増加を確認したにも関わらず、時間外取引では一時10%以上も急落しています。


純利益は前年同期比89.6%増の8億600万ドル。調整済みの1株当たりの利益は43セントと、市場予想の40セントを超えました。収入も59%増の32億300万ドルと、市場予想の31億2000万ドルを上回っていたんです。以下は詳細で、%は全て前年比です。

・広告収入:64%増の29億6000万ドル、4-6月期は67%増
・携帯広告収入:66%、4-6月期の62%から上昇
・月ベースのアクティブ利用者数:14%増の13億5000万人、4-6月期は14%増の13億2000万人
・月ベースの携帯アクティブ利用者数:29%増の11億2000万人、4-6月期は31%増の10億700万人
・1日当たりのアクティブ利用者数:19%増の平均8億6400万人、4-6月期は19%増の平均8億2900万人
・1日当たりの携帯アクティブ利用者数:39%増の7億300万人、4-6月期は39%増の6億5400万人
・利用者1人当たりの収入:2.40ドル、4-6月期の2.24ドルで前年同期の1.72ドル
・非GAAPベースの営業利益率:57%、4-6月期は60%で前年同期は51%
・決済その他の収入:13%増の2億4600万ドル、4-6月期は9%増の2億3400万ドル

——以上、確かに強い前年比では2桁の伸びがズラリ並びました。ただし月ベースのアクティブ利用者数は前期比2.27%増と、4-6月期の3.125%以下にとどまります。

右肩上がりのアクティブ利用者数、いつまで続く?
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(出所:Facebook)

コスト増加も、懸念材料。7-9月期は41%増の18億1000万ドルとなっており、買収が主因です。メッセージ・アプリのワッツアップを19億ドルで、仮想現実を体験できるヘッドセットを製造するオクルス・リフトを20億ドルで買収した結果、従業員数は1200人増加していました。しかもデビッド・ウェイナー最高財務責任者(CFO)は、カンファレンス・コールにて買収や人材確保を目指し「2015年には費用が55—75%増加する」と予想。長期的な視野に立てば好材料でしょうが、投資家には嫌気されてしまいました。

10-12月期の業績見通しも、失望を誘っています。収入は前年同期比40-47%増にとどまり、中央値はアナリスト予想平均の45%増に及びませんでした。

フェイスブックの広告収入の伸びが7-9月期に64%増と、4-6月期の67%増から鈍化した点も意識されました。eマーケッターによると、2014年のインターネット広告シェアは引き続きグーグルが1位で32%を占める見通しで、フェイスブックは後塵を拝し8%と予想されています。今後は、9月29日にリニューアルした広告プラットフォーム「アトラス」で、予想以上にシェアを拡大できるかがカギとなるでしょう。フェイスブック利用者がフェイスブック以外のサイト、あるいはデスクトップや携帯端末でどのように反応したかを追跡できる広告プラットフォームが、グーグルの「ダブルクリック」を凌駕できるか注目です。

(カバー写真 : Marco Pakoeningrat)


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2014年10月29日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった安田氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。

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