新興国を成長させる根本のエネルギーは「豊かさへの欲望」 --- 内藤 忍

2014年11月08日 22:57

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フィリピンのマニラに昨日深夜に到着しました。日本からは5時間足らず。先週のバンコクよりさらに身近に感じる距離です。空港からホテルにメータータクシーで向かいました。

新興国に視察に来る時、経済成長率や人口動態といった数字も重要ですが、現地でいつも気にしているのは、ローカルの人たちの「豊かさへの欲望」です。今日より明日を豊かにしたいという強い気持ちこそが、成長のための最も大きなエンジンだと思うからです。


政府の規制や政治体制によって、人々のやる気がスポイルされてしまっているような国では、サービスを良くしようという工夫もありませんし、成長へのエネルギーが感じられません。これは、数値化できない肌感覚のようなものですが、マクロのデータ以上に、投資判断では大切だと思っています。

マニラのタクシーに乗ると、運転手が話しかけてきました。片言の英語なので聞き取りにくかったのですが、メータータクシーなのに、メーターなしで固定料金で、ホテルまで行かないかという誘いです。ホテルまでのタクシー代がどのくらいなのかわかりませんが、深夜ということもあり、値切りもせず固定価格でお願いすることにしてみました。

すると、メーターを倒さず、そのまま運転を始めました。日本では「エントツ」と呼ばれる、客を乗せてメーターを使わない方法。どうやら運転手のお小遣い稼ぎのようです。

さらに、翌日の早朝にまた空港に向かうというと、ホテルの前で待っているから自分のタクシーを使えと盛んに言ってきます。人の良さそうなドライバーだったので、朝の5時に迎えに来てもらうようにお願いしました。果たして本当に迎えに来てくれるかわかりませんが、何とも営業熱心です。

1人のドライバーだけでは判断できませんが、現地のタクシー運転手の行動を見ていると、豊かさへの欲望に溢れていることが感じられます。

これとは対照的に、以前行った別の国では、トゥクトゥク(バイクタクシー)のやる気のない運転手がホテルの前に座っていて、こちらから価格交渉しても応じる気配がありませんでした。現状のそれなりの生活に満足してしまっている。そんな風に見えたものです。経済成長が期待できると言われている国でしたが、投資タイミングではないと判断しました。

今日は、これからセブ島で、早稲田フロンティアマインドの福村さんの案内で、物件視察に出かけます。物件だけではなく、フィリピンの人たちの「欲望」の強さもしっかり確認してみようと思っています。

編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2014年11月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。


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