「100円ショップが海外では200円」アジアの隆盛と日本の没落 --- 内藤 忍

2014年12月08日 10:34

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100円ショップのダイソー(写真はシンガポール)、牛丼の吉野家、和食の大戸屋といった日本のチェーン店は、海外進出を加速しています。同じような商品を提供しているにも関わらず、値段を比較すると、海外の方が高い傾向があるようです。


自分で確かめた訳ではありませんが、100円ショップのダイソーは、台湾では約150円(39元)、香港では約180円(12元)、タイでは約220円(60バーツ)、シンガポールでは約180円(2シンガポールドル)、ベトナムでは約220円(39500ドン)、ビルマでは約210円(1800チャット)、マレーシアでは約180円(5リンギ)という具合に、1.5倍から2倍程度の価格になっているのです(写真とデータはネットから)。

そう言えば、吉野家の牛丼もプノンペンの空港では、4ドル(約480円)です。今や、アジアの方が物価が高い商品が珍しく無くなっているのです。

CoCo壱番屋のカレーも、サイゼリアのドリアも、大戸屋のせいろそばも、日本で食べるのが一番安いようです。最近の円安でその傾向は更に高まっているはずです。

1人当たりのGDPで比較すると、日本は約4万ドルです。これは、マレーシア(約1万ドル)の4倍、タイ(約5000ドル)の8倍、フィリピン(約3000ドル)の13倍、カンボジア(約1000ドル)の40倍と圧倒的な金額ですが、飽くまで1人あたりの平均です。新興国でも都市部の人たちだけを見れば、その差は随分小さくなります。逆に、日本の都心部以外に住んでいる人の収入は、日本の平均より下がります。

新興国は自分たちより経済的に貧しいと思い込んでいたら、知らないうちに一部の人たちは日本と同じ、あるいは日本より豊かな生活水準に到達しています。

数か月前にトルコのイスタンブールに行った時に感じたことは、イスタンブールで仕事をしている人たちは、日本とほぼ同レベルの生活水準に到達しているということでした。ホワイトカラーの人たちを見ると、仕事の後にレストランで食事をし、お洒落なワインバーで時間を過ごす。お店のレベルも価格も日本と遜色ない水準に達していました。

もしかしたら、新興国の都心に住んでいる人は、既に日本の田舎に住んでいる人よりも経済的には豊かになっているのかもしれません。

1ドルは120円を超えて121円台に入っていますが、まだ円は下げ止まる気配は感じられません。さらに円安になれば、90%以上が円になっている日本人の保有する金融資産の実質価値は下がり、給与水準もグローバルには下がることになります。相対的に日本人の生活水準はどんどん切り下がっていくことになるでしょう。

対抗する方法としては、外貨資産を保有することしかありません。

指をくわえて、新興国に抜かれているのを受け入れるのか。それとも自分の資産を守るために何をすべきか考え、行動するのか。決めるのは自分自身です。

このままの状況が続けば、日本はユーロにおけるポルトガルのような国になるというのも大げさな話ではないのかもしれません。

編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2014年12月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。


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