産油国で金融政策分かれる、ロシアは大幅利上げ --- 安田 佐和子

2014年12月12日 09:39

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ロシア中央銀行(CBR)は12月11日、主要政策金利を100bp引き上げ10.5%に設定しました。年内で5回目となる利上げを通じ6月以降、対ドルで40%も進んだルーブル安阻止を狙います。ルーブル安に加え原油安と米欧からの制裁も重なり成長が減速するなか、インフレ率は目標値の4%を大幅に超え10%超えとなる見通しですから、1%もの利上げは織り込み済み。むしろ150bpが囁かれていただけに、利上げ決定後にルーブルは過去最安値を更新していました。


声明では「インフレ・リスクが一段と悪化すれば」追加利上げを行うスタンスを表明しており、欧州在住のエコノミストは、「次回1月にも100bp利上げに踏み切る」と予想しています。ただ原油安の着地点が見つからない状況では、ルーブル安を抑制するには力不足でしょう。

反対にノルウェー中央銀行は、原油安による成長悪化を懸念して予想外の利下げを断行。25bp引き下げ、政策金利を1.25%としました。声明では、エネルギー関連企業が足元でコスト削減や人員整理を発表していた点を間接的に指摘しており、成長への憂慮の深さが伺えます。クローネ安の加速に伴い2015年のインフレ見通しを引き上げつつ、成長予想を利下げに合わせ2.25%から1.5%へ大幅に下方修正し、成長に軸足を置いた政策運営スタンスも強調。政策金利見通しを「2016年末まで1.25%あるいはそれ以下で推移する」と明記しており、同じ産油国でもロシアと異なり低金利時代への扉を開いています。

(カバー写真:DW)


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2014年12月11日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった安田氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。

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