1000万円で円安・インフレのポートフォリオを考えてみる --- 内藤 忍

アゴラ

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昨日はSHINOBY`S BAR 銀座で「A氏とY氏の会」を2部制で開催しました。募集開始からわずか57分で満席になったセミナー。東京不動産のスペシャリストのA氏と外貨運用のスペシャリストのY氏、そしてハイブリッド投資のスペシャリストN氏(!)の3人が講師の、特別企画です。


セミナーの後は、通常営業ではリストに載っていない、特別メニュ(写真)をお楽しみ頂きながら、懇親会を行い、こちらも大変盛り上がりました。ワインを飲みながら初対面の人たちとも楽しく投資の話が気兼ねなくできる。コミュニティを作りたいという当初のお店の理念は少しずつ現実化しています。

昨日のセミナーの隠れテーマは「国内のイールドギャップのメリットを享受しながら、円安リスクに備える方法」でした。

例えば、1000万円の円の預金を保有している人が、国内の不動産投資をしながら円安に備えるにはどうしたら良いのでしょうか。

もし、保有している預金でシンプルに国内不動産を購入すると、円の資産が預金から不動産に振り替わるだけです。この場合、不動産が価格が上昇すればそのメリットは享受できますが、円資産100%のままですから、円安には対応できません。

そこでローンの出番です。ローンには、単に投資する際の、自己資金の少なさを補うだけではなく、自分の資産全体の円の比率をコントロールするのに使える力があります。

例えば、1000万円の物件を500万円のローンで購入し、余った預金の500万円は外貨にすれば、1000万円の国内不動産を保有しながら、円と外貨の比率は50%ずつにすることができます。これで国内のインフレと円安に対応した守りのポートフォリオが完成します。

当然、ローンを使って不動産投資をすることによる新たなリスクも発生します。変動金利であれば金利上昇リスクが発生しますし、空室になってもローンの返済は続けなければいけません。

円安リスク、インフレリスク、金利上昇リスク、空室リスク・・・資産を持っている人には様々なリスクがあります。最終的には、自分がどのリスクをヘッジして、どのリスクを取りに行くのかという視点から資産運用の方法を決めていくことになります。

資産運用は、ロジカルに考えないと、自分の思っていることとやっていることの間に「ズレ」が生じてしまいます。一人で悶々と考えているくらいなら、セミナーに参加して自分の疑問をぶつけてみる。その時、自分の進むべき道が、曇り空から光が差すように見えてくるはずです。

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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2015年4月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。