教育情報化ー1人1台の次に進もう --- 中村 伊知哉

2015年05月04日 09:46

デジタル教科書教材協議会DiTTシンポ@慶應義塾大学。
小宮山宏会長、市原つくば市長、吉村備前市長、西川荒川区長とのパネルです。


3人の首長が教育情報化について力強く報告してくれます。

備前市長「昨年末、全小中学生にタブレットを配布した。遅れていると思ったら、全国初だった。」企業出身の吉村さんからみれば、当たり前のことだったんですね。

荒川区長「議会を通すには、校長や教育委員会に理解者がいることが重要。その声が力になる。」西川さんは豪腕で突破しているだけではなく、対話で進めているんですね。

つくば市長「タブレット利用に関し、保護者が期待してくれている。整備が遅れた学校の保護者から心配の声が上がる。これが重要。」議会、学校そして保護者の理解が不可欠です。

荒川区長が「供給価格を下げろ」と企業に呼びかけます。ですね。そのためには需要を高め大量発注する必要があります。DiTTとして、まとめ売買の方法があるかどうか、検討します。

以前このシンポで、コスト下げのため「一人一年1万円」構想が打ち出されました。自治体・学校と企業とがテーブルにつけるサービス設計をこれからも続けます。

しかし、お金がかかると尻込みする自治体も多いですよね?

備前市長「いや、財源は首長の思いがあればついてくる。」

首長のやる気の問題なんですね!ぜひその熱を全国に伝えていただきたく。

でも、教育は票にならん、という声も聞くのですが?

荒川区長「いや、教育は票になるんだ。タブレット教育と学校図書館拡充の効果もあり、荒川区には世帯流入が増えた。」スゴい!この情報も全国に発信しましょう。

5年前にDiTTが「1人1台、ネット整備、デジタル教科書」の3提言をした時には、反発が強かった。タブーだと言われたものです。だが、これはもう「目標」に変わりました。
でもまだ教育情報化にはタブーがあります。例えば、タブレット配付の次に「BYOD」をどう見据えるのか。つまり、(配る)教科書なのか、(買う)ランドセルなのか。
学校をネットにつなぐところまでは来た。だが、「クラウド」化はどうするか。これもどうやらまだタブー。学校でデジタル教材・教科書を使うところまでは来た。だが、「SNS」はどうか。これもタブー。学校で発生するビッグデータはどう扱うか。タブー。

荒川区長「教育ビッグデータの活用を考えているんだ。」おお、いよいよ教育ビッグデータの議論ができるようになりましたか。現場が状況を変えていってくれてるんですね!こういう議論に取り組む時期ですよね。


編集部より:このブログは「中村伊知哉氏のブログ」2015年5月4日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はIchiya Nakamuraをご覧ください。


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