渋谷起業時代の幕開け

2015年06月16日 10:36

渋谷が熱いようです。それは若者のIT系の起業と既存のIT系企業のコラボが進んでいるからでしょうか?道玄坂や宮益坂が日本のシリコンバレーになる日がくるのでしょうか?

IT系の企業数は東京では渋谷が300社を超えダントツであります。二位の新宿は70社台、その後に続く銀座地区、六本木、原宿表参道地区が50社そこそこでその次になると池袋、新橋汐留地区、丸の内、が20社水準となりいかに渋谷に集積しているのかよくわかります。(日経ビジネスより)考え方では渋谷と原宿、表参道地区を同一エリアと考えればその集積度はもっと高まります。

私も高校、大学、就職先が全て渋谷でしたからある意味、故郷のようなものですが、その渋谷の弱点は街がごちゃごちゃしていて商業地のイメージが強く、オフィスについてはキーとなる建物が少ないことでした。ところが東急東横線の地下鉄副都心線乗り入れを境に駅そのものが再開発されつつあり、街の様相がこれから10年で大変貌していくことになっています。

山手線の主要駅は地域経済的、あるいは社会学的にそれぞれ強い特徴があります。例えば東京駅は財閥系が主体となり駅の両側を次々と開発しています。結果としてそこには日本の名だたる企業が集積しいわゆる旧財閥や歴史の長い企業が鎮座しています。

新宿は西側の高層ビル街にイメージが集約され、勤め人と東京都都庁の役人が集結します。それが駅東側の繁華街と連結し、地下のショッピング街が発展し、駅から離れた所に三越伊勢丹や高島屋が存在します。ちなみに伊勢丹を含む新宿1-3丁目あたりが江戸時代の内藤新宿と言われるエリアで甲州街道沿いの遊里でしたがそれが新宿歓楽街のイメージも作ったのでしょうか?

山手線沿線はそこに乗り入れる鉄道のイメージも強く反映されます。そんな中、渋谷は東急東横線、田園都市線というベストイメージの鉄道に諸大学生が集まりやすいというメリットもあります。昔は新宿の歌舞伎町の噴水のところに早稲田の学生がよくたむろして学生街のイメージもあったのですがやはり、渋谷の方は青山、国学院など地元以外に慶応や東大(駒場)なども集まりやすいようです。

関東の人は若い時に渋谷で遊んだ記憶が多いかと思いますが正に若者のエネルギーが集積しているところにITを通じて起業家マインドをくすぐっているという事でしょうか?大手どころではDeNA、トランス・コスモス、ファンコミュニケーションズ、ゲームソフトではガーラやオルトプラスもあるし、ミクシィも渋谷からちょっと歩いたところです。

個人的にはIT関係に勤める人たちは転職や独立をしやすい傾向にあり、企業から企業が生まれやすい相乗効果が発揮されるとみています。渋谷では駅の再開発を中心に大型オフィスビル計画が3本以上あり、今後、不足するオフィス需要を満たすようになると渋谷が若者の起業メッカに育つ公算は大いにあると考えています。

経営とは時代と共に移り行くものであります。戦後、企業が社員を終身で面倒見ながら総力戦で進撃した時代から海外にその将来を求める企業、業転する企業、企業合併で飲まれるところが出るなどその地図は大きく書き換えられました。2000年代に入り、ITという言葉が一般化すると共に一つの産業として多くの若者がその業界に魅力を感じ吸い寄せられていったことを考えるといわゆるIT世代が今後、日本でも大きな位置を占めることになるでしょう。

世代間をまたがったIT産業の更なる発展は確実にやってくると思われ、渋谷は正にそのテイストがピッタリだったという事なのでしょう。ちなみに渋谷は遊びの街としても知られますが、他の世代に浸食されていない自分たちだけのエリアという意識が強く、おしゃれで職住接近が叶うところでもあります。近辺には原宿、表参道、青山、恵比寿を配していますから周辺への街の拡大の可能性を含め、10年後の山手線の中心的街の一つになると言っても過言ではないでしょう。

私は若者がこれで起業するようなマインドを刺激されて日本経済の新たなる原動力になってくれればそれがベストだと思っています。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

岡本裕明 ブログ 外から見る日本、見られる日本人 6月16日付より

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