携帯電話の詐欺商法「2年縛り」を廃止せよ

2015年10月19日 17:01

zen安倍首相の思いつきで始まった「携帯料金の引き下げ」騒ぎで、総務省は「有識者検討会」を開いたが、こんなことは大学の教師より女子高生のほうがくわしい。彼女たちを集めれば、もっといい知恵が出るだろう。

私も最近、iPhoneが壊れたので、格安SIMに乗り換えて、いかにこれまでぼったくられていたか実感した。私はそれほどヘビーユーザーではないが、過去3ヶ月の料金は平均1万円強だ。

 8月:9,309円
 9月:12,355円
 10月:10,152円

10月7日で満24ヶ月なので、約24万円をKDDIに払ったことになる。最初の契約のとき「2年縛りでiPhoneが**円割引」などというのは目くらましで、料金負担のほうが端末価格よりはるかに大きい。しかも2年縛りは、満24ヶ月で終わりではない。

10月8日に解約しようとしたら、「今月中は2年縛りで違約金1万円をいただきます」という。そこで「今月末で解約したい」といったら、「解約の予約はできない」という。「11月1日に解約したら、来月の料金をとられるんじゃないの?」ときいたら「11月末までの料金をいただきます」。

これでは2年縛りではなく、25ヶ月24日縛りだ。おまけにこの縛りを忘れて、1ヶ月たつと新たに2年縛りになる。これを知らないで、トラブルになるケースが多い。最初に買うときはともかく、2年以上たった古い端末で契約を自動更新するのは詐欺商法である。しかもだまし方が各社同じなのは、カルテルの疑いが強い。

KDDIに不信感をもったので、SIMフリーのASUS ZenFone2とOCNモバイルoneの格安SIMに乗り換えた。端末の性能はiPhone6s(8万4000円)とほぼ同じで、2万7800円。SIMは月間3GBまで月1600円だ。これを2年使い続けても、6万6000円。わかりにくい「割引料金」なんか無視して、トータルコストで計算すれば、MVNOに乗り換えるだけでコストは1/3以下になる。

しかしこうしたMVNOはキャリアのSIMの再販なので、原価はキャリアが握っている。格安にできるのはショップなどの人件費を省いているからで、ユーザーが増えてキャリアが卸し値を上げたら勝てない。最善の方法は、周波数オークションで新しい帯域を開放することだ。

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池田 信夫
アゴラ研究所所長 青山学院大学非常勤講師 学術博士(慶應義塾大学)

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