イメージだけで物事を判断することの危険性 --- 内藤 忍

2016年01月22日 12:30

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かつて「BRICs」と呼ばれ、中国、インドと共に世界経済の成長を牽引すると言われたロシアとブラジルの経済が低迷しています。資源安で財政が悪化し、通貨安で国内の物価上昇も加速し、政治リスクも高まっています。

ロシアの通貨ルーブルは1月21日に過去最安値を更新しています。図は日本経済新聞電子版からの引用ですが、原油価格の下落と連動する形で通貨安が進んでいることがわかります。

またロシアは、輸出と連邦政府の歳入の約半分を石油関連事業に依存しています。原油価格の下落で2015年の国内総生産(GDP)は実質3.9%減と6年ぶりのマイナス成長になりました。

原油価格の先行きが不透明な現状において、ロシアに投資をするというのは極めて無謀な試みに見えます。しかし悲観の極みというのは、裏返せば大きなチャンスになる可能性も秘めています。

今から丁度5年前に、アメリカのフロリダに不動産の視察に行った時は、リーマンショックの影響でアメリカ経済に悲観的な見通しを持つ人が圧倒的でした。為替も円高が進み、1米ドル=80円台で、さらに円高が進み50円になるという予想をしている「専門家」もいた時期です。フロリダの不動産もピークから4割程度下げていました。

当時、フロリダにコンドミニアムを購入したと周囲の人に話したら、ほとんどの人は「何という無謀なことを」と否定的な意見ばかり。しかし、その後アメリカ経済は底打ちし、為替も大幅な円安になり、購入した物件の価格は円ベースで約2倍にまで上昇しました。賃貸も5年間ずっと満室で、家賃収入も円ベースでは増え続けています。

3月19日に開催する第3回世界の資産運用フェアでは、ロシア不動産の紹介をする企業が出展する予定です。ロシアのウラジオストックのコンドミニアムの価格はルーブルの下落によって、円ベースでは4割以上安くなっています。

外国人向けの賃貸の場合、家賃を米ドルで受け取るケースが通常のようです。ルーブルで投資をして、家賃は米ドルで受け取る。デュアルカレンシー債のような不動産物件です。駐在員のテナントが入った、オーナーチェンジの物件の表面利回りは10%を超えています。

不動産投資ですから、5年~10年程度の投資期間でリターンを狙うことになります。米ドルで毎月の家賃収入を得ながら、売却時に現地の不動産価格とルーブルが今より値上りしていれば、米ドルでのインカムゲインと、将来のキャピタルゲインを期待することができます。リスクの高い投資であることは事実ですが、その対価として大きな見返りが得られる可能性もあるのです。

原油価格が現状水準で推移すれば、ロシア経済の低迷は続くかもしれません。また、ロシア投資には政治リスクがあるのも事実です。しかし、現状を確認することもなく、イメージだけで世界経済を判断すると、本当の姿は見えてきません。

3月の世界の資産運用フェアには、ロシア以外にも国内外の20社以上のブースが出展します。それぞれの投資対象のリスクとリターンを「水平比較」することで、新しい投資のアイディアがきっと得られると思います。

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※内藤忍、株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2016年1月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。


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