貴方が世に問いたいことをカタチにするには

2016年05月29日 06:00
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※城村氏オフィスにて。前列右が城村典子氏、左は筆者。

2015年に国内で出版された書籍と雑誌の販売額が、前年より約5%減の1兆5200億円程度にとどまりました。市場のピークが1996年(20年前)の2兆6563億円なので約6割に落ち込んだことになります。

しかし、出版不況といわれながらも出版には根強い人気があります。特にビジネスを指南するビジネス書の市場は活性化しています。ビジネス書は、自己啓発、経営、マーケティングなど、分野は幅広く多岐に渡りますが、普通のサラリーマンや主婦の書いたビジネス書がベストセラーになるなど、ビジネス書のもつプレゼンスの高さに注目が集まっているのです。

今回は、角川学芸出版のフォレスタシリーズの創設に携わり、書籍編集者として活躍している、城村典子氏(Jディスカヴァー代表取締役)に著者になるためのヒントを伺います。

●ビジネス書は情報を入手する最適なツール

――なぜビジネス書の市場が活性化していると思われますか?

城村典子(以下、城村) それはビジネスパーソンが情報を入手する最適なツールだからです。ビジネス書には「実践的なお役立ち情報」が詰め込まれています。読むことで知識は増え価格も手頃なのでビジネスパーソンにとっては指南書になりやすいのだと思います。

またビジネス書はビジネス経験のある方が著者になるケースが多いと思います。読者もビジネスパーソンですから本の内容を自分なりに解釈しイメージしやすいのだと思います。ビジネス書は無名の人が自分のビジネスを飛躍させるために出版することもあります。デジタル化が進んだいまでも出版することの意義は非常に大きいのです。

また、著書はセミナーや講演、お客様を訪問する際に渡すことが可能です。著書は信頼を高める存在になるでしょう。出版を機会にして自らのブランディング高める著者もいます。

●著者になるためには何が必要か

――出版し易いジャンルなどがあれば教えてください。

城村 起業やマーケティング、営業の成功体験や売上アップなどの鉄板ノウハウをはじめ、逆境からはい上がった経験、ひと皮むけた経験などの人生経験も本のコンテンツになるかも知れません。「上手な片付け方」のように、女性の著者が身近な視点から大ヒット本を生んだ事例もあります。

また、企画に落とす際には、自分自身のたな卸しが必要です。なぜ著者になりたいのか、今までの人生経験の強みや弱みなど、様々な人生の出来事を精査する必要性があります。しかし自分でたな卸しをして卓越した企画を構想することは簡単ではありません。「自分自身が考えている強み」は客観性にとぼしいので、他者と一線を画するほどのオリジナリティに溢れていることは少ないように思います。編集者などのパートナーを見つけて充分に戦略を練ってほしいと考えています。

――出版においてもっとも大切なことは。

城村 著者は一冊の本を仕上げるのに、約10万字の原稿を作成します。はじめての方にとっては途方も無い作業になるかも知れません。しかし執筆にはいる前には、出版するための出版社を見つけなければいけません。しかし出版するための出版社を見つけることは簡単ではありません。出版社へのダイレクトアプローチをおこなう方がいますがこれはリスクになる危険性があります。

出版社の編集者は日々の編集業務に追われておりハードワークです。それでも、編集者の元には毎日多くの出版企画書が送られてきます。編集者がこれらの出版企画書に目を通すことは稀有であると考えたほうがよいでしょう。知り合いに編集者がいれば経由をするなどの工夫が必要です。機会を逸して時間のムダにならないようにしてください。

●著者志望の皆さまへ

多くのビジネスパーソンにとって出版は魅力的な施策ではないかと思います。出版の環境は、年々厳しくなりつつありますが、苦境であっても話が急展開する場合があります。そのようなドラマがあるところに出版の醍醐味があるのではないかと思います。皆さん、私たちと一緒に著者を目指しませんか。

――有難うございました。

尾藤克之
コラムニスト

追伸

アゴラ研究所は、次代の論客になりうる新しい才能を開拓するため著者発掘セミナー(6/14)を開催します。ご関心のある方はこちらから なお定員になり次第締切りますのでご了承ください。次回は8月の開催を予定しています。

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