【映画評】超高速!参勤交代 リターンズ

2016年09月13日 06:00

「超高速!参勤交代 リターンズ」メイン2

江戸時代。老中・松平信祝の策略で、5日以内の「参勤」という難題を突き付けられた東北の弱小貧乏藩・湯長谷藩は、知恵をしぼって参勤を成功させる。帰りの「交代」はのんびり…だったはずが、蟄居が解け、彼らへの復讐に燃える信祝の陰謀で再びピンチに。藩主の内藤政醇は、湯長谷で一揆が起きたという知らせに驚く。それは、信祝が尾張柳生を使って仕掛けた陰謀だった。行き以上の速さでなんとか湯長谷にたどり着くが、田畑は踏み荒らされ、すでに城は乗っ取られた後だった。城を無数の幕府軍が取り囲む中、湯長谷藩はわずか7人という絶体絶命に危機にさらされる…。

知恵をしぼっての奇策で参勤交代を活写しスマッシュヒットとなった時代劇「超高速!参勤交代」の続編「超高速!参勤交代 リターンズ」。行きは参勤、帰りは交代。知恵とチームワークと運が彼らのモットーだが、何よりの武器は、藩主の殿様・内藤政醇のあたたかい人柄だ。腹黒い老中に田舎大名とバカにされても、政醇は何よりも民の幸せと豊かな田畑を守ろうとする。これらのテイストは前作と変わらないが、続編である本作は、剣の達人同士の一騎打ちや、無謀な戦いに挑むヒロイックな合戦と、アクション場面が増加しているのが特徴だ。

老中・松平信祝は、今回は尾張徳川家を担ぎ出して謀反まで企てているのだが、そこに、影の存在ではなく城の主となって表舞台で生きたいと願う尾張柳生たちの思惑も。金なし、人なし、時間なし!の大ピンチを乗り切るアイデアは、前作以上に無理があるのだが、今回は名奉行・大岡忠相という頼もしい助っ人がいる。勧善懲悪、ウェルメイドな娯楽時代劇には、権力に負けない小藩の気概が満ちていて痛快だ。
【65点】
(原題「超高速!参勤交代 リターンズ」)
(日本/本木克英監督/佐々木蔵之介、深田恭子、伊原剛志、他)
(無理難題度:★★★★★)


編集部より:この記事は、映画ライター渡まち子氏のブログ「映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評」2016年9月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。

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