五輪ボート会場問題 〜 日光を見ずしてケッコーと、彩湖を見ずしてサイコーと言うなかれ

就任直後のパーティ会場での簡単なやり取りだったから、多分上田氏の記憶から抜け落ちていたのだと思う。

人の本音や本来の気性などといったものは、無防備の状態での何気ない一言の中に結構現れるものである。

上田知事の方から埼玉県には色々な協議が来ますから、彩湖はケッコーです、ぐらいなやり取りだったのかも知れないが、ボート・カヌー競技の会場の変更などを念頭に置いてあれこれ考えを巡らせていた小池さんの耳には上田知事のこの一言が大きく刻まれてしまったのだと思う。

宮城県登米市の長沼ボート場への移転構想が浮上している、と報道されていたので、私は埼玉県の戸田市長やボートカヌー競技団体の方が彩湖がサイコーと主張されているのを聞いたので、過日のブログで、是非彩湖もお忘れなく、彩湖を一度見てから会場の変更等は決めてくださいね、と、婉曲的な表現で努めて柔らかく陳情したつもりだった。

まあ、小池さんがどこまで私のブログを読んでおられるか分からないが、ブロゴスやアゴラに転載されれば小池さんの周辺の人には届くだろうぐらいには思っていた。

あの小池さんの発言は必ずしも私どもの陳情に対しての回答などではないが、私自身は、私への回答だったのかな、ぐらいな感覚で小池さんの発言を受け止めていたところだ。

まあ、多少の行き違い、思い違いがあるのは、この種の遣り取りで生じるのは止むを得ないところである。

ここは過去の経緯を水に流して、静かな気持ちで見直し作業を進めていただきたいところだ。

天気晴朗にして、波静か。
長沼も現在の開催予定地もそれぞれにいいだろうが、波が静かという意味では、彩湖がサイコーなはずである。

日光を見ずしてケッコーと言うなかれ。

彩湖を見ずしてサイコーと言うなかれ。

よろしく。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2016年10月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。