東京おもちゃショー2017

東京おもちゃショー2017
153社、1071コマ、35000点の出展。
来場者16万人。
おもちゃ業界は少子化の中8000億円規模を保ち、大人向けなど新市場を開拓しています。
今年はビッグサイトの西館から東館にちょいと場所を移しました。
Pop & Tech
ものづくり&クリエイティビティ。
遊び&教育。
そこにふんだんな愛情を注ぐ、世界一のイベント。
2010年から毎年ぼくは観察を続けています。
昨年の模様はこちら。
今回で10回を迎える日本おもちゃ大賞。
受賞商品を見てみましょう。
ボーイズ・トイ部門大賞「ベイブレードバースト」タカラトミー。
シリーズ1000万個、小学生一人3個持っている定番。
オーソドクスな商品が輝きました。
ガールズ・トイ部門大賞「ラブあみボンボンメーカー」アガツマ。
大小のボンボンとタッセルを作る。
毛糸や羊毛フェルトで作る。
作る系のオーソドクスです。
コミュニケーション・トイ部門大賞「地球まるごとすごろく」メガハウス。
平面じゃなく巨大な球体のすごろく。
最大6人が遊べるコミュニケーション玩具。
エデュケーショナル・トイ部門大賞「にほんごえいご二語文も!アンパンマンおしゃべりいっぱい!ことばずかんSuperDX」セガトイズ。
二語文を覚えられる機能と、英語も学べる教育性。
おしゃべりの数2200種類。53ページ。
PICOのセガトイズから。
共遊玩具部門大賞「くみたてDIYはしるぞっ!ねじねじアンパンマンごう」セガトイズ。
セガトイズがアンパンマンでダブル受賞。
10個のネジで安全に工具作業の体験ができる。
組み立てて、動かす。作る系。
イノベイティブ・トイ部門大賞「蒸気がシュッシュッ!トーマスセット」タカラトミー。
蒸気が出るプラレールのトーマス。
テレビと同じように給水塔から水が入り、27種類のサウンドとおしゃべりで遊べる。
ハイターゲット・トイ部門大賞「FORMANIA EX vガンダム」バンダイ。
造形、彩色、パーツ、ライトアップ。
凝りに凝った大人のガンダム。
惜しくも大賞を逃した優秀賞からいくつか。
「ラジオコントロールレーシングテトラル」シー・シー・ビー。
昨年、コミュニケーション、イノベイティブ、ハイターゲット3部門でドローン攻めを見せたシー・シー・ビーは8台同時レースが可能なレースもの。
ドローン、定着しました。
「小学館の図鑑NEO Pad」タカラトミー。
音声の内容やカメラの作動などが字幕や画像でも表示されるなど、優しい工夫が評価されました。キッズ用タブレットも定着しました。
「コード・A・ピラー」マテル・インターナショナル。
プログラミングの基礎を遊びながら学ぶロボットキット。
プログラミング学習ブームの中で、ロボとの組み合わせは人気絶大。
昨年から注目されていた商品です。
Bots New Characters VR DRAGONBALL Z」メガハウス。
スマホでVR体験できる「没入」シリーズ、とうとうドラゴンボールZが登場。
かめはめ波を打つ、夢の行為が実現です。
これはわれらが超人スポーツ「HADO」の簡易VR版ですね。
これでおうちで練習して、HADOを対戦しに来てください!
ベイブレード、ボンボン、すごろく、アンパンマン、トーマス、ガンダム。
大賞受賞作は、テッパンの大物、オーソドクスへの回帰が目立ちました。
一方、優秀賞はドローンやタブレット、プログラミング、VRなど、先端系でした。
STEMを標榜する教育ものも目を引きました。
今年の目玉、ソニーの参戦です。
ソニーがロボット玩具を発売。
といっても動き回るキューブで、IoT的。
チームリーダーの田中さんに話をうかがいました。
 
 
このところソニーはブロック状電子タグMESHや、ロボット・プログラミング学習キット KOOVなど毎年のようにスゴいガジェットを打ち出し、デジタル学習の世界を切り拓いています。
世界でプレゼンスを高めてもらいたい。
 
 
 
toioは高度なロボット型工作ツールであり、「プログラミング教材としての可能性も視野に入れている」といいます。
そして、「おもちゃ」という体裁をまとって買い手の敷居を低くする。
ただ、おもちゃは逆に、安心で壊れず安い、という高い評価ハードルも待ち受けます。
がんばって、ソニー。
 
 
 
オーソドクス回帰と先端の開拓と。
おもちゃはがんばっています。
勢いのあるソニーの参入もあって、まだまだ目が離せません。

 

また来年。

編集部より:このブログは「中村伊知哉氏のブログ」2017年10月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はIchiya Nakamuraをご覧ください。