東京都教育長再任に反対。現場か民間から人材登用を

桜の花も一気に満開となりそうな暑い日の今日平成30年第一回定例会本会議最終日、かがやけTokyo討論はお姐担当。都議選のあった今年度を万感の思いで締めくくりましたのでトピックをご紹介します。
※予算案に対する我々の態度表明は「かがやけTokyo & 自民一般会計予算反対。ふるい議会が新しく!」をご参照ください。

▲本会議終了後、4月発売おときた駿幹事長著書「贖罪」を手に

【教育長再任に反対】
最終日直前、中井敬三教育長の任命同意が追加送付されました。中井教育長は、地方教育行政法改正により従前の教育委員長と教育長が統合され「新教育長」として機能強化されて初の教育長です。教育行政でのリーダーシップが期待されました。

ところが任期中、墨田工業高校でのプール飛び込み事故、永福特別支援学校の部活動の不適切指導、いずれも生徒の健康に甚大な被害を及ぼしました。世田谷区内の特別支援学校でのトイレの不衛生な管理、教員による体罰・暴言・ハラスメント、いじめ・自殺が明らかになりました。お姐も数々指摘しておりました。(過去ブログ「体育・部活で命と健康が奪われぬ学校現場に!!」ご参照)子どもの権利条約、学校保健安全法、体罰ガイドラインなどが定められているのに、その理念が現場に反映されていなかったということです。

さらに、お姐は中井教育長に先の一般質問で、オール東京での児童虐待情報の共有を求めましたが、具体的取り組みに欠く御答弁でした。再質問で、「行政が必要な情報と判断するのではなくて、私は、やはり警察とは虐待事案は全件共有すべきだ」と求めましたが、答弁書を手にし、同じような言葉を空虚に繰り返したのでした。

民間では当然ですが、児童・生徒が自殺、あるいは重篤な事故、つまり命にかかる事態が発生した場合、血税で運営される行政こそ、トップとして責任を明らかにすべきです。

都において近年、歴代教育長は官房系部局の幹部経験者が任命されています。事務職経験者の能力を否定するものではありませんが、教育の専門性・中立性の観点から、起用のバランスを欠くものと考えます。実際、他道府県や区市町村におきましては、現場経験者はもちろんのこと、公募による民間人起用の例が見られ、現場の活性化につながっています。

法律が変わり、知事が替わっても、教育庁の人選方法が不変であることに、大いに違和感を持ち、教育長の選任同意に反対いたしました。

【迷惑防止条例可決】
そして、受け取る側の迷惑を顧みず、この条例を阻止して欲しいと大量のファックスが届いた注目の第73号議案「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例の一部を改正する条例」(いわゆる迷惑防止条例改正)。

同改正案は、盗撮行為の規制場所を拡大するとともに、つきまとい行為等の規制の類型を電子メールやSNSに拡大し、罰則を強化するものです。これに対し、左派系の法律家団体は、「労働組合の団体行動権、国民の言論表現の自由、知る権利、報道の自由を侵害し、委縮効果、自白強要の恐れがある」との指摘をしております。

実際、私自身もインターネットを含め、執拗なストーカー行為を幾度となく受け、リアルに逮捕者も出る一方、この条例がなかったために行政的措置が出来ず警察の見守りを現在もお願いしているなど怖い思いをしてまいりました。今も、そのような思いをしている都民は、男女問わず多数いらっしゃるでしょう。

本案により取り締まりの対象となるのは、このような卑劣なストーカー行為の加害者です。日常生活を送る市民がある日突然、検挙されるようなことが無いことは、委員会審査でも明らかになっています。むしろ、社会正義を実現することを使命とし、社会秩序の維持及び法律制度の改善に努力しなければならない法律のプロが、条文に立脚せず過剰な拡大解釈を流布することにより、市民社会が委縮してしまうことを、心より危惧するのです

警察の恣意的濫用を防止する「濫用禁止規定」が設置されていることから、かかがけTokyoでは、本案に賛成するとともに、積極的な運用とストーカー被害者の支援を要請しました。

【真の改革を求めて】

「異論を排除することで全ての権力を集中し、効率的な意思決定ができる」と云う過ちを犯してきた人類が開発したのが、権力分立で、それを具体化したのが、三権分立・二元代表制です。そのための議会における質疑が自己目的化することはあり得ません。水面下の調整・折衝を全て否定するものではありませんが、それが自己目的化することがブラックボックスの温床となります。行政事業をチェックをしていくのが議員の仕事であり、その手段が議事録に残る場での質疑であります。

議員各位には、引き続き、質問・質疑・資料要求の活性化を呼びかけてまいります。

また本定例会中かがやけTokyoは、現在国政で議員立法が検討されている地方議会議員年金を事実上復活させる動きに対して、反対を表明する意見書を提出致しました。残念ながら日本維新の会、生活者ネットワークを除く各会派から賛同が得られず、廃案となりました。国政で議員年金復活を主導している政党のみならず、「議員特権をなくす」と公約に掲げた議会改革を進めるはずの都民ファーストの会までもが議員年金復活を容認したことには、驚きを禁じえません。新たな公費負担が発生する議員年金の復活、地方議員の厚生年金加入は、現在都議会で行なわれている議会改革と逆行するものであると強く指摘するものです。

かがやけTokyo及び上田令子は、「都民が決める。都民と進める。」この原点に都政が立ち返ることを強く強く小池百合子知事に求め、変質させられてしまった東京大改革の軌道を回復すべく取り組みます。都民の皆様におかれましては、引き続きのご支持、ご支援、ご期待をいただけましたら幸いです。

【お姐総括!】
追い風逆風横風を受け、ドラゴンボールの悟空のように宙に浮かび上がって闘った怒涛の平成29年度が事実上終わりました。悔し涙はうれし涙が、悲しいことは楽しかったことが打ち消してくれました。仲間と家族、なによりもいついかなるときもお姐の判断を応援してくださる地域住民の皆様に支えられて今があります。引き続き、いつも、当たり前の感覚を持って現場をまわり、議会で行動してまいります!

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上田令子 プロフィール
東京都議会議員(江戸川区選出)、都議会会派「かがやけTokyo」政調会長、地域政党「自由を守る会」代表
白百合女子大学を卒業後、ナショナルライフ保険(現ING生命)入社後、以降数社を経て、起業も。2007年統一地方選挙にて江戸川区議会議員初当選。2期目江戸川区議会史上最高記録、2011年統一地方選挙東京都の候補全員の中で最多得票の1万2千票のトップ当選。2013年東京都議会議員選挙初当選。2014年11月地域政党「自由を守る会」を設立し、代表に就任。2015年3月地域政党サミット(全国地域政党連絡協議会)を設立し、副代表に就任。

上田令子の世直しプロジェクト
地域政党「自由を守る会」
地域政党サミット(全国地域政党連絡協議会)
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