やっぱり麻生さんの不信任案を出すしかない

財務省サイトより:編集部

これはやっぱり不信任案を出すしかないのかな、と思っている。

大臣俸給の一年間分を返上することにした、などと聞いた時は、ほう、2000万円近くの返上を申し出られたのか、いくらお大尽の麻生さんでもこれはそれなりに痛いだろうな、などと想像したものだが、なに、返上金額は百数十万円に留まるそうだ。

年金生活をされている方々や大した年収もない一般の方々にとってはたとえ百数十万円でも大金で、それこそ早速生活を切り詰めなければならなくなるだろうが、麻生財閥と言われるくらいの大金持ちの麻生さんにとっては多分、痛くも痒くもない程度の金額なんだろうと思う。

百数十万円の返上で財務省の一連の公文書改竄行為についての政治責任を果たしました、などと言われても、とても納得できない。

野党の皆さんが麻生財務大臣の辞任を申し立てられるのは、当然だろうと思う。

しかし、野党の皆さんがどんなに大きな声で辞任要求をされても、麻生さんは耳を塞ぎ、目も閉じてしまっているようなので、その声が麻生さんの心に響く可能性は低い。

麻生さんは、世論を一切無視することに決めてしまったようだ。
野党の皆さんは、さぞ虚しいだろうと思う。
いくら皆さんが道理を尽くして麻生さんを説得しようとしても、麻生さんの頑なな心を開かせることは出来ない。

自ら自発的に辞任する意思がない閣僚を本人の意思に反して強制的に退任に追い込むためには、総理が罷免するか、国会が不信任決議を突きつけるしかない。

今の政治状況では不信任案が出されても可決に至る見込みはないと言わざるを得ないが、実際に不信任案が上程されれば採決を棄権する与党の国会議員が何人か出てくるかも知れない。

不信任案が上程されれば、不信任案を上程する議員の代表者が詳細に不信任案提出の理由を述べることになる。
今だったら、憲政史上に残るような不信任の理由を述べることが出来るはずである。

麻生さんがいくら耳を塞いでいても、国会の議事録に不信任案提出の理由が残ることを回避することは出来ない。
普通の人は後世にそういう記録を残すことは何とか回避するように努力されると思うが、さて、麻生さんはどうされるだろうか。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年6月5日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。