【追記】豪雨水害被災地レポート:岡山県倉敷市・広島県三原市

2018年07月18日 06:00

さる7月15日、子ども達・親たちの避難環境の情報収集を行うため、ピースウィンズジャパンさんのお力をお借りし、現地入りしました。

以下、簡単なレポートです。(なお、被災地の様子は数時間毎にめまぐるしく変わるので、あくまで7月15日現在のものだとご了承ください)

真備町の様子

信号まで水が来た真備町では、二階まで水に浸かったお家が並んでいる。

家の前に家財道具が積まれていて、みんなで片付け作業をしている状況。

廃墟になった家屋が並ぶ中、カラフルなアドバルーンが空に。

地元のスーパーのデュオさんが営業を再開していることを知らせるものだった。

希望を感じさせる光景だった。

薗小学校避難所

外は暑くで五分立ってるとボォーッとするレベル。

体育館が寝泊まりの場に。

体育館はダンボールベッドが配備され、布一枚とはいえ、他の人たちとパーソナルスペースは限られていた。

エアコンが入っていて、外に比べたら涼しい。エアコンがなかったら地獄だろう、というくらい暑い。

教室は臨時診療所等に利用されていた。

仮設診療所でPWJ大西代表と今井絵里子議員と

ピースウィンズとHUMAが運営。

教室にはエアコンが入っていなかったので、そのままだと暑すぎて使えず。

「スポットクーラー」を導入し、使えるように。

女性用トイレの工夫

トイレには防犯カメラが設置されている。

東日本大震災では、避難所のトイレで何軒か性暴力が発生した。

トイレに行くのが怖いと、水を摂取しにくくなり、エコノミークラス症候群の要因にも。

トイレの安全確保の工夫は、過去の震災の教訓が生かされていて非常に良い。

岡田小

たくさんの支援団体が入っている岡田小。

仕切りもない中に200名くらいの方々が寝泊まりをされていた。

エアコンが来る前は本当に住みづらかったが、3日前くらいに導入され、状況はベターに。

体育館に直にブルーシートを敷いて寝ざるを得ないので、腰を痛める人が続出とのこと。

Twitterで官房副長官と繋がり、段ボールベッド導入

僕が現地から岡田小の状況を12時33分に呟いたところ、その30分後に、西村やすとし官房副長官から返信。

 

それから約2時間後に段ボールベッド導入の報告を頂きました。

迅速に動いて頂き、西村やすとし官房副長官や関係官庁の皆さまには深く御礼申し上げます。

ペットや動物のケア

ペット向けの出張動物病院も。獣医師・動物看護師の皆さんも活躍されていた。

あまり報道されていない広島県三原市

あまり報道されていないが、まだ断水中のエリアが多い広島県三原市に移動。

自主避難所となった介護施設「ドリームせせらぎ」。

指定避難所だとすぐに行政支援が来るが、自主的な避難所だと支援から漏れやすい。

ピースウィンズと繋がり物資支援を受けられた。

事務局長さんは「助けてもらって頭を撃ち抜かれた思い。次の災害の際は寄付して助ける側になりたい」と。

次に指定避難所である、本郷生涯学習センターに移動。近代的なビルでエアコンも完備。ハード的には非常に良い。

自衛隊の方々が給水車で、 水を配給してくださっていた。外はむちゃくちゃ暑い中、ずっと立っていた。

また、自衛隊がお風呂も提供。1日900人が入る。

断水中なので非常に喜ばれている。

お風呂の支援等は自衛隊でしかできないので、被災地における自衛隊の存在感は本当に大きい。

遊びと託児の支援の必要性

本郷生涯学習センターで母親にヒアリングすると、子どもの遊ぶ場所がない、と。外は暑すぎて遊べないし、家は壊れていて、学校は避難所になっているため。

岡田小学校では、隣の幼稚園でセーブザチルドレンが遊び場を提供していた。

薗小学校では、当たり前だけど保育園や小規模保育はお休みとの張り紙。

ゴミのかきだし等しないといけないので、託児を必要とする方はかなりいるようで、「託児始めます」の張り紙も。

子育て支援・保育系NPOが被災後すぐに貢献できるのは、こうしたプレイセラピー、託児関連業務であるという気づき。

平時に災害時遊びボランティアをトレーニング&ネットワーキングしておいて、災害発生時に派遣するスキームを、子育て系の団体が協調して作っていけば良いと思った。

(誰か旗立ててやってください。協力します)

テクノロジーの活用

ピースウィンズジャパンはイスラエル製の災害用ドローンも導入。

今回での実用は間に合わなかったが、実験では赤外線カメラで夜間でも人々を認知できたそう。

夜間はヘリでの飛行が危険なので、おおいに活躍が期待できそう。

最新テクノロジーが人命を救うことに繋がる。素晴らしい。

二重ローン問題

多くの車が廃車になったが、ほぼ99%の車には水害保険はついていない。車がないと移動が難しいエリアなので、被災者は車を新たに購入せざるを得ないが、経済的負担は大きいだろう。

こうした経済負担への一定的な支援は検討していくべきだろう。

(追記と訂正)
地震による津波は車両保険の対象外な会社がほとんどですが、洪水による水害は対象内である企業がほとんどだそうです。良かったです。

被災地で車が水没してしまった方は、契約している保険会社さんにまずはご相談頂ければ、と思います。

まとめと感想めいたもの

・夏場の避難は最悪。もし小・中学校を避難所に想定しているなら、エアコンは小中学校に完備すべきだと思った。普段の学習効率も上がるし、ケチるところではない。

・行政の動きは各市区町村でバラつきがある。災害時は自分の自治体だけではできないので、海外NGO、地元NPO、ボランティアグループ等との即時的かつ流動的なコミュニケーションをしていかないといけない。そうしたリテラシーを持っている行政職員を要請していく必要があるので、行政からNPOに出向してもらってノウハウやコミュニケーションスタイルを学ぶ機会を作ることは非常に重要だと思う

・ピースウィンズが先陣を切っているドローンの災害時利用については、いずれ消防や警察等にも導入されていけば、人命救助効率は増していくだろう。

・緊急支援フェーズはあと2週間程度で、そこからは生活再建フェーズに入る。物資から多様な支援ニーズへの対応になっていくので、引き続きNPOや社会福祉協議会等ソーシャルセクターの役割は大きい

・寄付には義援金と支援金があって、義援金は被災者に直接支払われるお見舞金、支援金はNPOなど支援団体に行くお金。義援金も大切だが、被災者のニーズはお金だけでなく、日ごと、時間ごとに変わっていくので、それに対応するためにもお金は必要。ボランティアに来れない人は、ぜひ寄付をしてほしい。お金は余っても現場の足を引っ張らない、唯一の資源。

寄付先


編集部より:この記事は、認定NPO法人フローレンス代表理事、駒崎弘樹氏のブログ 2018年7月17日の投稿を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は駒崎弘樹BLOGをご覧ください。

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駒崎 弘樹
認定NPO法人フローレンス代表理事

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