ミャンマー、ウズベキスタンを訪問:地政学的に重要な親日国

国会閉会以降の7月下旬、1泊3日で、ミャンマーのネピドー及びヤンゴンとウズベキスタンのタシケントにそれぞれ出張し、会議や要人との面会をいたしました。

トランプ政権発足以降、従来日米と中国で距離感のバランスをとって外交方針を進めてきたアジア諸国においては、先行きの不透明感から不安と混乱が生じてきています。同時に昨年10月の第19回共産党大会以降の中国の周辺諸国への攻勢が従来にも増して激しさを増している状況でもあります。

そうした中で、注目される両国において、中国やアメリカとの関係やそれぞれの国が抱える課題に関して、未来志向の意見交換を、それぞれの国の要人との間で行うことができたことは非常に有意義でした。

両国ともに共通しているのは基本的に極めて親日的な国であるということ。ミャンマーに関してはよく知られているところですが、ウズベキスタンも第二次世界大戦後に抑留された日本人に関する経緯などがよく知られるところです。

ミャンマーについては歴史的に中国への不信・反発が根強く存在している一方で、西側諸国からの制裁などで中国に依存せざるを得ない状況が生じたために、現政権においても中国寄りの姿勢を見せている経緯があります。ロヒンギャ問題などもあり、一方で地政学的に重要な国でもあり、我が国としても非常に重要な国の一つです。国際的な情勢を踏まえた戦略的な判断が求められます。

ウズベキスタンについては、伝統的に中央アジアの中では最大の人口を擁する国で、かつ中国とロシア両国と距離をとってきた国でもあります。2年前にカリモフ大統領が死去し、ミリジョエフ大統領が誕生して以降は、中央アジアの近隣諸国との関係改善が進み、一帯一路のプロジェクトも進むなど中国やロシアとの距離感にも若干の変化が見られますが、中央アジアへの影響力や日本との関係などを考えれば、依然として我が国にとって非常に重要な国の一つです。これまでも千野アジア開発銀行総裁や麻生副総理をはじめ、多くの先輩方が日本とウズベキスタンの関係を深めてきました。

今後、複雑化する国際情勢の中で、地政学的に重要な国々との密接かつ良好な二か国関係、様々な分野でのルールなどの国際公共財の整備は日米同盟と相俟って、我が国の安全保障や国際政治的な影響力の観点から極めて重要です。次世代の政治家として、地道に関係構築を行ってまいります。


編集部より:この記事は、自由民主党青年局長、衆議院議員の鈴木馨祐氏(神奈川7区)のブログ2018年8月20日の投稿を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「政治家  鈴木けいすけの国政日々雑感」をご覧ください。