池上彰「パクリ疑惑」へ「Me Too」騒動

2018年09月11日 17:30

池上彰氏の番組について「池上彰のパクリを八幡和郎が告発」などと話題になっています。これは、この件を報道したメディアが付けたタイトルで、ちょっと言い過ぎです。

池上彰の番組から取材があってさんざん時間を取らされたあと、「池上の番組の方針で、番組では八幡さんの意見ではなく池上の意見として紹介しますがご了解いただけるでしょうか」といわれたので、断固、「私が言ったことをいっさい使ったりよく似たことを池上に言わせないように」といって電話を切ったことがある。こんなのがジャーナリストのような顔してるのがおかしい。

という投稿をFacebookでしたら、なんと2500をはるかに超える「いいね」をいただき700人以上の方がシェアされています。

池上氏(Wikipedia)と八幡氏(FB)=編集部

もっとも投稿といっても、池上氏の番組で一般の小学生のように見せて、劇団ひまわりの子に「トランプさんが校長先生で安倍さんが担任の先生みたいな」「身分が違うような違うように見えてきちゃいました」「やっぱり日本も自分の考えていることをちゃんと言った方がいいと思います」としゃべらせたという話がネットに載っていたので、それを紹介するついでにコメントしただけで、最近のことではありません。

ところが、この投稿を見た方から、「私もだ」という声が続々と上がっています。とくに、、宮下研一さんから以下のようなコメントがあったので、私に対してだけでなく、常習的なものだと分かりました。

全く同様の経験があります。私が関連するホームページの中身をテレビで発表したいと言って、事務所の人間が取材。こちらも喜んで懇切丁寧に説明しました。

ところが最後に「池上の方針で池上の意見として」と、全く同じ言い方をしたのです。
何が池上の方針だ!

かっぱらいが「これからお宅の商品をただで持っていくが、決して泥棒じゃないよ。それが俺の方針だ」と言うようなもの。すぐに断りました。ジャーナリストなんて言ってますが、記事泥棒ですね。説教泥棒っぽい感じもありました。』

宮下さんが書かれているように、私も「池上の方針で池上の意見として」という表現を私にも使ったということなので驚きました。つまりディレクターの意向でなく、池上さん本人の方針だという言い方でした。誰がこういってるといういいかたをせずに、あたかの自分の意見であるようにいうというのが、方針らしいのです。

私の記憶だけでは間違いがあってはいけないと思って最初の投稿では、表現を曖昧にしていたのですが、宮下さんに対しても同じ発言があったのなら、私の記憶で間違いないと思いますし、ディレクターの独断でもなさそうです。逆にいうとディレクターは内心忸怩たるものがあって、「池上の方針」といったのかもしれません。問題はより深刻だと思います。

普通は、一般的な知識でなく特定の人が唱えている説を紹介するときは、誰それの意見ではとか、それを言わないまでも、「といっている人がいる」とかいうものだからです。やはり、自分のオリジナルでもないことをいうときには、あたかも自分の見識を開陳しているというイメージの言い方は避けるべきだと思います。

そこは、NHKの子供向けの番組のときと同じポジションであるべきではないと思います。ちなみに、NHK時代の番組は現在のように偏っていなかったし、私も非常に高く評価して小学生の子供の中学受験対策に見せていたのです。

「私も」という声はその後も、いろんな方から上がっています。板東忠信、有本香、高橋洋一といった方からも声が上がって、いまや、「Me Too」運動状態です。板東忠信さんのTwitterでの投稿はこんなこと書いてます。

池上彰さんのネタ取り、テレ朝から私にも来ましたよ。簡単に言うと

● 名前は出さない
● 私が出演するわけでもない
● 私が話したことを池上さんが話すので局に来て事前チェックしてほしい

ということでした。都合のいいことやってんなあ、と思ったのを覚えてます。

こんなことで 私が“Me Too運動”の主役になるとは思いもしませんでしたが、別に池上氏を告発するとか言う気はありません。しかし、やはり、他人が言論として、あるいは、自説として書いた意見をあたかも自分の意見のようにテレビで仰るのはこれを機会におやめになった方がいいと思います。

「特定の先生が言ったことを自分の意見として言うことはありえない」と池上氏は仰っているようですが、もし、そうなら、スタッフが用意した原稿を、誰かの意見だというような説明すら聞かされずに、俳優の台詞として仰っていたと言うことなのでしょうか。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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