都構想の基礎を作った反維新勢力:自民公明の本当のアキレス腱

2019年03月24日 06:00

1.  都構想の基礎を作った反維新勢力

全国11知事選挙に加えて6政令市長選挙が告示日を迎え平成最後の選挙、統一地方選挙が本番を迎えました。中でも大阪府知事と大阪市長とのダブル選挙は、国政への影響も含め特に注目されています。

市長選に回る松井氏(右、編集部撮影)、知事選に出る吉村氏(大阪市サイト)

その大阪ダブル選において最大の争点となっているイシューが、いわゆる大阪都構想ですが、その「都構想」について、もっとも大事な点が忘れられているように感じ、改めて筆を取りました。

皆が忘れている大事な点とは、「都構想」が国法に基づく政策だということです。沖縄の県民投票は法定されていませんでしたが、大阪「都構想」の住民投票(=市民投票)には、れっきとした根拠法があります。

それは、いわゆる大都市法=「大都市地域特別区設置法」です。大阪維新の会が国政に進出する前夜の2012年8月29日に共産党社民党を除く超党派7会派の提出法案として可決成立した法律です。

これは、大都市地域に知事級の権力を有する政令市長と知事が並び立つと、政令市のメリットよりも二重行政等デメリットの方が大きくなるので、政令市役所を廃止して東京のような特別区役所を置くという制度です。

つまり、大阪都構想を実現するために必要な法律=大都市法を制定したのは、まだ存在していなかった国政政党・日本維新の会ではなく、いまは共産党まで巻き込んで反維新の旗の下に野合談合する自民党や公明党だったのです。

2.  自民党公明党の本当のアキレス腱

ところが自民党と公明党は、破壊活動防止法の調査対象団体と連携して、大阪が東京と同じように行政組織としての都区制度を導入することに、真っ向から反対しています。しかし、おかしくないですか。

そもそも、法律には立法事実が必要です。法律案を提出する基礎となる事実、その合理性を支える社会的、経済的、政治的もしくは科学的事実がないと、法律案を提出し制定することができないのです。

ところが、自民党や公明党はじめ共産党以外の全ての政党は、東京都以外にも、20ある政令市の中には東京都のように都区制度を導入すべき都市が複数あると主張し、大都市法を制定したのです。

では、大阪以外に大都市法を適用すべき都市がありますか。道府県域を超えて都市圏が広がり香川県に次いで面積が小さい大阪が、大都市法に基づき司令塔を一元化する合理性が最も高い都市であることは明らかです。

自民党と公明党が、大都市法に基づき都区制度を導入すべき都市が大阪以外にあるというなら、示したらいい。それも出来ないのに、大阪都構想に反対するなら、何のために大都市法を制定したのか、と問わざるを得ないのです。

3.  投票する主権者の権利を奪う自民公明

更に、私が、自民党を許せない、公明党を許せない理由は、彼らが住民投票をすること自体に反対していることです。大都市法に基づく住民投票は、憲法改正の国民投票と同じで、制度の見直しを決めるのは主権者である住民であり国民です。

つまり、大阪府市の政治家ができるのは住民投票にかける新しい大阪府・特別区の設計図を作るところまで。衆参の国会議員ができるのが憲法改正原案を作って発議するところまでであるのと、全く同じです。

国民投票や住民投票は、憲法と法律に定められた国民・住民の権利です。だからこそ私たち維新の会は、憲法を国民の手に取り戻す!と訴え、両院の憲法審査会を開くよう、自民党と連携して努力してきたのです。

ところが、その自民党は、憲法については国民投票を目指しつつ、大都市法に基づく住民投票には反対し大阪市民の投票する権利を奪おうとする。都構想には反対だが住民投票には協力するとしてきた公明党までが住民投票反対に転じる。酷い話なのです。

4.  選挙で繰り返されるデマの応酬

大都市法の第一条に「関係市町村を廃止し特別区を設ける」等と趣旨が書いてある通り、行政組織としての市役所は無くなりますが、代わりに複数の特別区役所が生まれるので、行政組織の再編に過ぎません。

こんなことは、法律を作った自公も分かっているし東京と同じ仕組みに過ぎないのに、共産党と一緒に「大阪市がなくなる!」と煽るものだから、維新も「なんも無くならへん」と応酬になったりしています(笑)

また、たちが悪いことに自民党公明党は、特別区を設置しても大阪府は「大阪都」にならない!と煽っています。しかし、大都市法10条に「都とみなす。」とあるように、東京都と同じ法律が適用されるのです。

呼称は「大阪府」でも、法律上は東京都と同じ適用を受けるので「都」構想。何も問題ないのに、維新が嘘をついているかのような印象操作を繰り返す大阪の自公は、まるで国政の民共を見ているようです。

なお、「都構想」というと、「都(みやこ)」は天皇陛下の御坐すところ、二つもいらん等と言われますが、以上のように「都(と)」は行政組織のタイプに過ぎませんので、ご理解をお願いいたします。

5.  2回目の住民投票に挑戦する理由

大阪都構想に関する住民投票が2回目である点には、批判もあります。しかし、4年前の住民投票で都構想が僅差で負けた際の自民党公明党の対案は、大阪会議=大阪戦略調整会議と総合区の導入でした。

2015年5月の住民投票の敗北を受けて、松井知事、吉村市長はじめ大阪維新の会は、対案である大阪会議に協力しましたが、自民党の府議団と市議団とで意見が纏まらず内輪揉めし瓦解したのです。

維新の公選区長を伴う特別区4区案に対し、公明党は公務員区長を配置する新しい行政区=総合区の8区案を提案していましたので、吉村市長はその設計図の作成にも協力してきたにもかかわらず、公明党までがケツをまくる事態に至ったのです。

大阪の二重行政を是正するための自民党の対案である大阪会議が失敗となれば、改めて都構想にチャレンジするしかありません。大阪維新の会は、同年11月のダブル選で再挑戦を掲げて圧勝し、今に至るのです。

6.  改革求める主権者いる限り挑戦する

大阪維新の会は、今までの政党とは根本的に異なります。大阪の再生のために生まれ、大阪の皆様との約束を果たすためだけに進んできました。破れても、裏切られても、改革を求める主権者がそこにいる限り、戦い続けてきました。

中央ではなく地方から生まれた唯一の国政政党として、大阪の改革を成し遂げ、そして全国の新しい政治を求める皆様のご期待に応えてまいりたい。その闘志は高まるばかりです。

大阪維新の会に基盤を持つ国会議員の一人として、大都市法を制定した自民党公明党の欺瞞を、国会で明らかにして参ります。


編集部より:この記事は、衆議院議員・足立康史氏の公式ブログ 2019年3月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は足立氏のブログをご覧ください。

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足立 康史
衆議院議員(日本維新の会、比例近畿)

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