「ねこ背矯正ブーム」が到来している。amazonで調べたところ、300冊以上の関連書籍が確認できる。今回は、『ねこ背が治る!寝たまま「耳ピタ」ポーズ』(KADOKAWA)を紹介したい。著者は小林篤史さん。柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師の3つの資格を駆使する「ねこ背を治すプロフェッショナル」でもある。
本書には、肩こり解消、スタイルアップ、身体の変調を治すための方法が紹介されている。実際に、写真やイラストが盛り込まれているのでわかりやすく、「ねこ背を治せば見た目も気持ちも明るく前向きに」というキャッチも共感されやすい。
あなたの不調、実はねこ背が原因かも
私たちが日常生活で配慮すべきことはなにか。小林さんは、ねこ背にならないために「鏡を見る習慣をつける」ことをあげている。鏡を頻繁に見ることで自分の姿勢が視覚にインプットされる。姿勢が悪ければ、姿勢を治すための行動をとる。
「皆さんにぜひ心がけてほしいのが、鏡を見る習慣をつけることです。ねこ背の場合、感覚的に姿勢がよくなったと感じても、実は良くなっていないケースが少なくありません。ねこ背の人にとっての楽な姿勢というのは 形状記憶されています。その形状記憶が完全に書き換えられていないうちは、鏡を見る習慣が必要です」(小林さん)
「姿勢がよくなっているかどうかチェックすることが大切なので、毎日、定期的に鏡を見て自分の姿勢を確認してください。私も毎日、鏡の前に横向きに立って、骨盤の位置や、背骨のカーブなどチェックしてます」(同)
姿勢の確認をしたら、次はイスをチェックをしたい。正しい姿勢の大原則は、骨盤をまっすぐに立てること。これは、座るときも変わらないようだ。
身体のことは「見える化」したほうがわかりやすい。たとえば、メタボであれば、自分でもすぎに認識できるが、ねこ背というのはわかりにくい。また、ねこ背を認識したとしても認識しただけでは治らない。ねこ背は、生活習慣による影響が大きいことから、自分のタイプを知り、適切な姿勢をとることで改善につながる。
ねこ背が治れば印象が変わる
ねこ背にならないように、枕選びも大切になる。枕は高すぎても低すぎてもいけない。リラックスして寝ることができるものが望ましいが、顔の面が枕をしてあお向けになったときに、ベッドの面と平行になるのが、枕の適度な高さのようだ。
ねこ背が治り、背すじが伸びると、考え方にポジティブな影響を与えることもある。ねこ背では第一印象がよくない。「自信がなさそう」「老け込んだ印象」に見えてしまう。しかし、背筋がピンと伸びれば、見違えたように自信たっぷりに見えるようになる。
仕事をしているなら第一印象が重要であることは言うまでもない。ねこ背の原因は身体の硬さにある。この機会に、ねこ背を治すストレッチも試してみよう。
尾藤克之
コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員
<筆者新刊情報/4月18日発売予定>
『波風を立てない仕事のルール』(きずな出版)
[本書の評価]★★★★(80点)
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★★★★★「レベル5!家宝として置いておきたい本」90点~100点
★★★★ 「レベル4!期待を大きく上回った本」80点~90点未満
★★★ 「レベル3!期待を裏切らない本」70点~80点未満
★★ 「レベル2!読んでも損は無い本」60点~70点未満
★ 「レベル1!評価が難しい本」50点~60点未満
星無し 「レベル0!読むに値しない本」50点未満