愛子天皇を論じてはいけない10の理由

2019年05月08日 16:00

宮内庁サイトより

「愛子天皇論」のなんとも嫌らしいところは、女帝や女系の天皇を認めていいのではないかということに留まらず、秋篠宮殿下や悠仁様を廃嫡して今上陛下の皇女である愛子様を天皇にしようということであることだ。

皇位継承原則を変更する場合に、これから生まれてくる皇族について適用するというなら、まだしも理解できる。しかし、すでに、秋篠宮殿下と悠仁様がおられるのに、これを廃嫡してというのは穏やかでなく、まさに壬申の乱を予感させるものだ。

以下、主要な点を指摘しておきたい。

①平成の陛下の御退位に際して、秋篠宮殿下の位置づけを議論するなかで、殿下に皇嗣殿下となっていただくということで決着している。愛子様を天皇にするとすれば、それを覆すことになる。また、皇嗣殿下となっていただく前提で職員の増員や御所の拡張なども行われることになっている。

②皇室典範改正をめぐる混乱を収める課程で、親王誕生が期待されていることを踏まえて、秋篠宮ご夫妻は子づくりを決断され、議論は収まったはずであって、それを無にするのは人の道にも反する。

③悠仁様の帝王教育については、十分な体制が組まれているとはいいがたいが、皇室ゆかりの場所を積極的に訪問されるなどされており、本人もそれをすでに自覚している段階まで進んでいる。

④愛子様については、自由に育てたいということで、ご会釈やお手ふりなどもあまりされないとかいわれてきたように、帝王教育はこれまでされてこなかったし、上皇陛下にお会いされることも少なかった(上皇陛下が記者会見でおっしゃったことあり)。

⑤やはり、愛子様は好きなことには積極的に取り組まれ優秀とされるが、これまで何度も長期に通学できないとか特定科目の授業がある日の欠席が多い状態が続いたりしている。メンタルな安定性が格段に重要だとか、好き嫌いなく義務を果たすことが必要な君主に向いているとは思えない。

⑥まもなく成人され、結婚相手探しも近づいているいまのタイミングで、このようなことが話題になり、それは、本人や母親に対するバッシングなども伴うであろうことは、本人の将来にとってにとって危惧すべきことだ。

⑦雅子皇后の病状はなにも治ったということでなく、人との会話などがあまりない、お手ふり、儀式参加などをなんとかこなされているに過ぎない。そういうなかで、皇位継承をめぐる議論に巻き込むことは非常な悪影響が予想される。

⑧紀子妃殿下においても、公務が増え、眞子様の問題への対応が急がれ、佳子さまの結婚相手探しも、悠仁さまの帝王教育も重要段階にあるなかで、非常なダメージとなることは予想するまでもない。

⑨マスコミで両方の案の支持者が反対陣営に対してネガティブ・キャンペーンを張ることは不可避で、皇室のイメージダウンは不可避である。もっとも、それこそ、議論を提起しているサイドがねらっているところなのだろうが。

⑩恒久的な皇位継承問題や公務分担問題への建設的な取り組みへの取り組みを遅らせることになる。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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