「老後破産」しないために必要な3つのこと(追記あり)

2019年08月16日 11:30

「老後破産: ―長寿という悪夢―」を読みました。シニアになって貧困に苦しむ人たちの壮絶な姿がレポートされています。

(写真AC:編集部)

(写真AC:編集部)

読んでいて重苦しいと感じたのには、2つの理由があります。

まず、この問題は一度自分が貧困に陥ってしまうと、もはや自力では抜け出す方法が見つからないということ。そして、もう1つは現役時代は真面目に働いてきた普通の人がひょんなきっかけから「老後破産」になってしまうということにあります。

「老後破産」とは特別な人たちの問題ではなく、私を含め誰にでも遭遇する可能性のある問題だということです。

では、そうならないためにはどうしたら良いのでしょうか。私が思ったことは次の3つです。

1.健康に気を付ける
経済的にギリギリの生活をしていると、体を壊してしまうことをきっかけに、生活が成り立たなくなるのです。月に10万円程度の年金生活であっても、健康であれば何とかなる。そんなコメントを見つけました。健康こそが「老後破産」しないための大きな要因であることがわかります。

2.現役時代の生活水準を維持しようと思わない
レポートされている人の多くは、現役時代には仕事をしっかりこなし、真面目に働いていたことに驚きます。しかし、収入が減ってしまっても、現役時代と同じ生活を維持しようとすれば、経済的には成り立ちません。若いころに贅沢な生活をしていた人ほど、老後破産のリスクが高いと言えるのです。

3.年金以外の定期収入を確保する
年金制度だけで老後の生活が成り立つ人は、今やほんの一部の恵まれた人たちだけです。多くの人は年金以外の収入を確保しなければ、毎月のキャッシュフローをプラスにすることができません。預金を持っていても、無くなるのが怖くて手を付けないで節約しているケースが紹介されていました。ストック資産を取り崩す老後の資産設計は、現実には成り立たないのです。

老後破産するくらいなら、生活保護を受ければ良いと思うかもしれません。しかし、例えば、自宅を保有している人やある程度の預金を持っている人は、自宅を売却したり預金を使い果たさなければ生活保護を受けられない制度になっています。(※追記訂正あり)

愛着のある自宅に住み続けたい人や、預金がなくなる恐怖に怯えている人は、生活保護が受けられないのです。

また、生活保護を受けることに対し、日本人には根強いアレルギーがあるとも指摘されています。

これから、シニアに占める非正規雇用者の割合が上昇し、お一人様が増えると、状況はさらに深刻になっていきます。老後の貧困問題は、個人の自助努力だけでは解決できない、社会全体の問題として取り組んでいかなければならないと感じました。

【※追記 17:30】生活保護を受ける条件に関して、預金の保有は特に厳しいが、他の資産は個別に保有が認められることもある、というご指摘がありました。追記して訂正いたします。

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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年8月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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内藤 忍
資産デザイン研究所社長

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