今週のつぶやき:日本にとって棚からボタ餅なのか、韓国の政治問題

京急の事故は何が原因だったのか調査が進むところですが、トラック運転手の技量は大いに疑われます。また、京急の運転手がどの時点でブレーキをかけたのか、600メートルぐらい手前から見えるとされた発光信号機で気がつけば止まれるはずだったのに、とされます。日経には「日本は世界でも有数の開かずの踏切大国」とありますが、私鉄などを含めた総路線延長で海外とは違うのでこの比較は妥当ではないと思います。ただ、私鉄網に踏切が異様に多いのは事実。一部私鉄では高架はもう当分やらないと宣言しているところもありましたが、そうなれば人間のミスを防ぐ自動ブレーキ装置の導入などへの見直し機運になりそうです。

さて今週のつぶやきです。

株高、雇用統計、金利、新年度入りでてんこ盛り!

先週のこの項で不和のネタに蓋がされるから「9月前半は落ち着くかもしれません」と述べさせてもらいました。結果は今のところその通りになっています。心なしか、トランプ大統領のツィッターも聞こえてこないような気がします。ダウは今週4日間の短い取引ながら500ドル弱上げ、日経平均も570円ほど上げています。日経平均の上げ率がNYより大きくなっていますが、空売り筋の買戻しが効いているように見えます。

本日発表されたアメリカの8月度雇用統計は予想を下回る13万人増にとどまっていますが、賃金の上昇率が年間で3.2%と上昇しています。可能性ですが、小売りなど一部業種の不況がほかの好景気業種の採用意欲に対して人材のマッチングができず、雇用が転換せず、賃金が上がる状態が生じているかもしれません。

これを受けて開催される9月17-18日のFOMCの行方ですが、25bpの引き下げは確実。為替と国債価格の状況からすると50bpは技術的にあってもおかしくないと思っていますが、私の意見はかなりの少数派です。

日本にとって棚からボタ餅なのか、韓国の政治問題

疑惑の渦中にある曺国氏(KBS NEWSより:編集部)

曺国(チョ グク)前民情首席秘書官は文大統領の側近。ハンサムでエリート、人気が高く、次期法相に大統領は指名するつもりで将来は大統領のポジションも狙えるとされます。ところが突如沸き上がった数々の疑惑。内容は韓国らしい娘の不正入学問題を含めて自分の地位を利用した忖度社会が背景。左派政権からすれば「エリート、金持ち、不正」は許せないはず。そして昨日の聴聞会でも証人は1人だけで10人は欠席。韓国は裏切るんです、あっさりと。

この騒ぎで文政権の支持率は下がり、検察は政権と敵対し、対日で燃え上がっていた数週間前とまるで様相が変わってきています。この問題はこれから大きくなるはずで、一歩間違えば政権がガタガタになる可能性すらあります。

もう一つは指摘してきたように日韓問題の盛り上がりはピークを過ぎていて両国民にとってもう食傷気味だという点も加味すると文大統領の四面楚歌はもっと厳しいものになるように見えます。アメリカや中国ならここで工作員を入れて更にかく乱させるのですが、日本はそういう邪道なことはしないでしょう。元来、真面目なんです。他国にいちゃもん付けられるようなことは一切しない公明正大さが日本のウリです。

日本の政治面にも一言

官邸サイトより:編集部

日本の政治面もいくつかコメントしたいことがあります。まず、安倍首相のプーチン大統領との27回目の会談。メディアがやけに27回目と強調するその意味は「27回会って目に見えた進展はほとんどないじゃないか」という皮肉なのでしょう。28回目が11月にあるそうです。ロシアはその国の歴史をたどるとなるほど交渉が難しい国だと感じてきます。

内閣改造。二階さん留任予定ですか?うーん、違うと思いましたが。政調会長留任見込みの岸田氏はニコニコ顔だったのですが、安倍首相の色が濃かっただけに彼には次期総裁ではないと思います。せいぜい官房長官ではと思います。朝日新聞は河野外相を外し、茂木経済財政再生相を充てると報じています。ん?これもわからないです。概して今回の人事は何を目論んでいるのかわかりにくい気がします。

最後にN国党副党首の丸山クンの「(竹島も)戦争で取り返すしかないんじゃないか」の発言に対し、本人が衆議院運営委員会の事情徴収に応じる意向を示しました。この発言で一番怒っているのは左派でしょう。共産党、小池書記局長が「反省が1ミクロンもない!」と述べたのをはじめ、朝日新聞は「院の意思を冒涜(ぼうとく)する振る舞い」とするなど頭から湯気が出るのが見えそうです。私も残念ながらN国党をさらに批判しなくてはいけないでしょう。NHK受信料問題を真剣に考えたいと思う支持者に申し訳ないと思わないのでしょうかね、立花さん?

後記

世界でいろいろなことがあった一週間でした。どの問題も何一つ終焉していないところに怖さがあります。9月はスタートダッシュの時期ですので「気持ちを改めて」というところはあるのですが、息切れしそうな案件もいろいろありそうですね。注目は米中交渉ですが、誰も何も期待していないところにトランプ大統領の発言の「軽さ」も際立ってきたといえるのかもしれません。

ではよい週末を。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2019年9月7日の記事より転載させていただきました。