アフターコロナを考える -テレビの概念-

2020年05月20日 16:00

外出自粛で巣篭もり、人は何をするのか?

家にいるなら、テレビを見る時間が増えますよね。民間の調査によれば年末年始で割とテレビを見る時間が多い昨年の12月や今年の1月、人々がどれくらいの時間テレビを見ていたかと言うと、1人1日当たり260分台でした。これが4月は1人1日当たり300分台、すなわち5時間でした。私はそんなに見ていませんが、それが調査結果です。

では増えた分の時間に何を見ているかというと、ほとんど全てがニュース番組や情報番組など、今の新型コロナウイルスに関する情報を得ようとテレビを見ているんですね。例えば、4月6日の週の平日夜7時台(今年1月6日の週と比較)ではNHK『ニュース7』が9.5%増加、平日夜9時台(今年1月6日の週と比較)ではNHK『ニュースウオッチ9』が7.5%増加しました。逆に言えば、ドラマやバラエティー番組は伸びていないということです。「そうだろうなぁ」と思いますけれども、今は、5月の中旬ですが、もっと見なくなっているでしょう。なぜならば、特別編や総集編と言っていますが、要は再放送ばかりですからね。

一方、巣篭もりの時間で増えているのがストリーミングと言われるNetflixやAmazonプライムビデオやHuluなどの映像配信サービスです。この傾向は日本だけではなく、世界的な傾向でもあります。アメリカのNetflixの有料会員数は3ヶ月前から1500万人以上増えており、映画やドラマ、好きなアーティストを好きなだけ見続けているということですね。日本でも去年9月時点で国内300万加入だったNetflixが今年4月で400万ほど、Huluも250万前後に増えています。ドコモと組んだAmazon Primeも、100万近く伸びています。

最近の若者はこうしたストリーミングの映像やインターネットを見ていて、テレビ離れが進んでいたんですが、昨年一つの大逆転劇がありました。何かというと、広告費です。

広告費の推移はこうなってます。

2019年に初めてテレビとインターネットの広告費が逆転しました。
インターネット広告費は1兆7589億円から2兆1048億円(前年比119.6%)に増加しましたが、テレビだけではなくて新聞雑誌、ラジオ、すなわち、従来からの既存メディアは全部減っています。新聞広告費は4,547億円(前年比95.0%)と237億円減少、雑誌広告費では1,675億円(前年比91.0%)と166億円減少、ラジオ広告費1,260億円(前年比98.6%)と18億円減少、テレビ広告費では1兆8.612億円(前年比97.3%)と511億円減少しました。

新型コロナの感染拡大によって、企業の営業活動もままなりませんので、今はテレビやインターネットに限らずあらゆる広告費が減っていると思われますけれども、おそらく今後はテレビとインターネットの差がもっと開くと思われます。広告費が減るということは、当然番組制作費が減るということになります。ですから、これから先のテレビでは魅力的な番組がどんどん減っていくかもしれません。

今、芸能人がYouTubeで自分の番組を持ち、配信し始めています。それはそうですよね。テレビ番組の収録が今はないですから。ある人が「エガちゃん面白いよね」って言うから、私は「誰?」と聞いたら、江頭2:50という芸人さんで、エガチャンネルというのをYouTubeでやっていて大受けけしていて、今ではチャンネル登録者数が200万人になっているそうです。またこの人も知らなかったのですが、人気女優の川口春奈さんは日常の風景やメイク方法などを配信していて、再生回数が1回100万回以上を連発しているそうです。

アフターコロナではエンタメもだいぶ変わってくるでしょう。テレビのギャラよりYouTubeの方がよっぽど稼ぎがいい、こうなるかもしれません。それにしても1回あたり100万回の再生って私のやっている中チャンの何年ぶんよ?!


編集部より:この記事は、前横浜市長、元衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2020年5月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。

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中田 宏
元衆議院議員、前横浜市長

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