コロナで死んでいくのは感染者ではなく「飲食店」

週末の金曜日に新橋にある居酒屋にふらりと寄ってみました。新潟のお酒とお酒に合うおつまみが揃っているお気に入りのお店です。写真の飲み比べセットは、何と1000円!〆のおにぎりも絶品です。

以前は予約が取れないこともある人気のお店だったのに、その日は金曜日なのに、店内はガラガラ。お店の方と話していると、平日のお昼もコロナ前の半分から7割くらいの来店者数で、夜はほとんど壊滅的な売上になっているということでした。

こちらのお店のようなグループでの利用が多い飲食店は、会社からの業務命令で10名以上の会合を開催してはいけないといったお達しがあって、団体の予約が入りにくく、東京都の自粛要請によって更にキャンセルも増えているそうです。

飲食店がコロナウィルスの影響で次々と閉店していくのは、経営者としての資質に問題があるからで、自己責任だという、厳しい意見もあります。飲食店の中には、テイクアウトや通販に軸足を移したり、お昼の営業に力を入れたり、様々な経営努力で生き残りを目指しているところもたくさんあります。

かくいう私もSHINOBY’S BAR 銀座の売上が低迷しており、抜本的なテコ入れをしなければ、生き残っていけないと危機感を持っています。

それにしても、メディアは相変わらず新規感染者数の数字だけを報道して、危機感を煽っていますが、ポイントがズレていないでしょうか。

コロナウィルスで亡くなった人は、全国で5月は462人でしたが、6月は80人、7月は36人です(しかも死因がコロナウイルスと限らない人も含まれている)。コロナによる死者ももちろん少ないに越したことはありません。

しかし、今の自粛が続く限り、コロナで殺されるのは感染者ではなく「飲食店経営者」です。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年8月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。