ZOOM飲み会は、なぜなくなったのか?

内藤 忍

昨日は、SHINOBY`S BAR 銀座でワイン会を開催しました(写真)。22時閉店ということで限られた時間でしたが、持ち込んだワインをみんなでシェアして、楽しい時間を過ごすことができました。

未だに、外出や飲み会を自粛している人もいるようですが、高齢者や持病持ちはともかく、コロナウイスに感染しても重症化するリスクの低い人は、過剰な行動制限をすることによって、失うものの方が大きくなっていると思います。そして、不必要にマスクをしていると、熱中症のリスクの方が高くなります(マスク教スンナ派)。

緊急事態宣言が出た頃の全国一斉自粛期間中には「ZOOM飲み会」と呼ばれるネット上での飲み会が盛んに開かれていました。テレビ会議用のソフトZOOM(ズーム)を使って、音声と動画でコミュケーションしながら、密を避けて1人で飲むという新しいスタイル。SNS上でも、ZOOM飲み会の様子が盛んに紹介されていました。

しかし、最近はZOOM飲み会をやっている様子をネット上で見ることは、ほとんどなくなりました。

その理由は、実際にやっている人たちからの意見を聞くと納得します。

まず、画面をずっと見ているので、疲れるという声を聞きました。会社のミーティングもZOOMでやるようになり、せめてプライベートぐらいはZOOMから離れたい気分になるようです。

また、お店にいないので、飲み会の時間がダラダラと長くなり、途中で抜け出しにくいのもデメリットのようです。家にいる安心感もあり、つい酒量も増えてしまいます。

そして、そもそも人間のコミニケーションは、画像越しにやるよりもリアルに顔合わせする事に圧倒的な魅力があるということです。

ZOOMは、遠方の家族や友人と久しぶりにコミュニケーションするのには有意義なツールです。私も、先日親戚一同でZOOM飲み会をやって、叔父、叔母、いとこの顔を見ることが出来ました。でも、リアルな飲み会が出来るのに、それをZOOM飲み会が代替する事は出来ないのです。

動画サイトが発達し、世界中の観光地にの動画が見れるようになっても、やっぱり旅行に行ってリアルな情景を見たい。DVDでコンサートの映像が見られても、やっぱりライブに行ってみたい。ZOOM飲み会ではリアルのように満足できないのは、そんな気持ちと同じことだと思います。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年8月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。