事業仕分け第2弾ネット中継を見て - 原淳二郎(ジャーナリスト)

2010年04月28日 09:18

 事業仕分け第2弾が始まった。財務省との出来レースだの政治ショー、人民裁判だの、とかく批判はあるが、政権交代後の唯一の成果だろう。何が成果かは別にして、ネットの録画を見た。リアルタイム中継は時間がなくて見なかった。前回に比べ画像は大きく鮮明になり、音声もはっきり聞き取れた。中継サイトも増え、どこを選んでいいか迷った。主催者側がネット中継を重視しているのがよく分かった。


既存メディアの報道は第2弾で新鮮さも薄れたのか、対象が独立行政法人という事情もあってか淡白な報道だった。新聞テレビ両方見ても30分もあれば全体が俯瞰できた。すべてを見せるネット報道と重要な部分だけ選んで見せ読ませる既存メディアの報道姿勢の対比があらわになった。

すべてを見せるネットは知りたい人には便利な存在だ。反対に時間のない人にとっては不便である。実時間と同じ時間をかけて全部見ないと結果がよく分からない。もちろん仕分けの結果がホームページに掲載されてはいるが、なぜその結果になったのか、経過は全部見ないと分からない。

中継画像の隣りにツイッターのつぶやきが出ている。これも次々流れてくるつぶやきをすべて読むことは無理だ。しかもどうでもいいつぶやきがほとんどだから、読む気が起きなかった。ニコニコ生放送の画面に流れるコメントは目障りなだけだ。

国会審議の速記録みたいなプロのメモがツイートされたら便利なはずだ。お笑いや冷やかしのツイートはいらない。

仕分け作業後、その評価をする座談会も生中継された。ヒマだから見たが、やはり実時間PCの前に座っていなければならない。とにかくネット中継はつらいのだ。

効率を追及する現代、実時間でPCの前にいなければならないのは、非効率ではないのか。後で録画を見ればいいのだが、映像は早送りできない。要点だけつまみ出してくれないと困る。

その点新聞テレビはメディアが重要だと思う部分だけ報道するから時間が無駄にならない。何が重要かを報道する側にゆだねなければならないのがシャクなだけだ。各メディアには一長一短がある。

ネット中継に沈黙の時間、つまらない審議は飛ばして見られる機能があれば時間の節約になる。コマーシャルを飛ばして見る録画機能はもうある。既存メディアの編集機能を生中継に生かすこともできるはずだ。

現役時代、シンポジウムの速報をする場合、複数の記者を会場に配置し、順番と時間を決めて順繰りに原稿を送る経験をした。新聞もほぼリアルタイムで原稿を書くことができるのである。

ネットと既存メディアは敵対するのではなく、それぞれの機能をうまく融合させれば、メディアはまだまだ発展し、社会に役立つはずだ。

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