今は橋下徹氏よりも影響力が大きそうな小泉進次郎氏の動静に注目
国政のキャスティングボートを握っているのは、相変らず公明党だと思っているが、ひょっとしたら今は公明党よりも政権を左右する力や選挙戰における影響力がありそうに見えるのが、小泉進次郎氏である。
一時期は飛び鳥を落とす勢いがあった橋下徹氏よりも大きい。
その小泉進次郎氏が新潟県知事選挙の応援に一度も出向かないことにしたらしい、ということだから、明日の新潟県知事選挙で自公支持の候補者が敗れるような結果にでもなれば、小泉進次郎氏の応援がなかったのが敗北の重要な要因の一つだ、などと囁かれることになるのだろう。
まあ、どんな有名人が応援に駆けつけても、一人や二人の力で選挙の結果を左右することなど普通は出来ないのだが、今の小泉進次郎氏のポジションは特別である。
今の小泉進次郎氏には世論をリードする力がある。
小泉進次郎氏が本気で特定の候補者の応援をするようであれば、小泉進次郎氏の声が直接届く人はせいぜい数百人だろうが、マスコミがこれに連動して報道するだろうからその何倍、いや何十倍にも増幅拡散されていくだろうから、僅差で競り合っている選挙の結果を大きく左右することになる。
まあ、選対の関係者は皆さん、十分ご承知のはずだが・・。
エリート公務員の倫理感を麻痺ないし劣化させた麻生財務大臣の罪は大きい
まあ、麻生さんだけを責めるのは酷だが、麻生さんには何としても責任を取ってもらうしかない。
麻生さんが無関心だから、財務省で公文書改竄や公文書破棄が横行した。
麻生さんが何も見ていなかったから、財務省の幹部たちが国会の審議を冒涜するような愚挙に走ってしまった。
麻生さんが財務省の官僚の言うことを鵜呑みにしていたから、部下の不正を見逃してしまった。
理財局長はじめ理財局の職員たちが自分たちの独自の判断で好き放題にやっていた、ということだろう。
麻生さんがもっと峻厳であれば、財務省の職員たちも緊張感をもって職務に精励しただろうに、官僚の言いなりで官僚をコントロールする能力に欠けていたから、こういう放縦なことが罷り通っていた、と言わざるを得ない。
部下を徹底的に護る、というのは、長としての優れた資質の一つではあると思うが、しかしそれはあくまで護らなければならない理由がある時に限るもので、今回の公文書改竄や公文書破棄の件についてはまったく当て嵌まらない。
エリート公務員の倫理観をここまで麻痺させてしまったのは、2012年から5年余の長きにわたって財務省のトップであり続けた麻生財務大臣の日頃の行いに起因すると言わざるを得ない。
自分は何も罪を犯していない、と仰るかも知れない。
確かにご自分では何もしていないのだから、犯罪ではない。
しかし、何もしないことが時には罪と認められることもある、ということは知っておかれた方がいい。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年6月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。